猫ちゃんのひげをよく見てみたことはありますか?
見落としがちなパーツですが、実は色々な役割を持っているんです。
目次
猫のひげの役割
実は猫は視力が悪いのをご存知でしょうか?
猫は獲物を捕らえたり、敵の動きを察知したりできる優れた動体視力を持っています。
しかしその視力は人間で言うと0.1~0.2程度と言われており、静止しているものはぼんやりとしか見えないようです。
ここで重要な役割を担ってくれるのが猫のひげです。
猫のひげの根元には神経が通っているので、敏感なセンサーとして働きます。
敵の動きを察知するほか、風の微細な流れなども分かってしまうほどです。
猫のひげは猫にとって重要な体の一部と言えます。
猫ひげの種類!ひげは複数の箇所から生えている!?

猫のひげは口の上に生えているという印象がありますよね。
実はその一か所のみではなく、複数の箇所から生えているのです。
今回は大きく分けて6箇所のひげをご紹介していきます。
①口の上
猫のひげが生えている一番有名な部分が「口の上」です。
猫の絵が描かれる時も、口の上に描かれる場合が圧倒的に多いですよね。
これは「上唇毛(じょうしんもう)」と呼ばれるひげで、壁と壁の間を計ったり、前の障害物を察知したりすることができるのです。
②目の上
猫の目の上に、ピンとした毛が上に向かって何本も生えているのをご存知でしょうか?
見落としがちですが、実はこれも「眉上毛(まゆじょうもう)」「上毛」と呼ばれる猫のひげなのです。
何かが猫の眉上毛に触れたり、異物を感じたりすると反射的に目を閉じて守る仕組みになっています。
③口の端
猫の顔を絵文字で表す時、口元によく「ω(オメガ)」という文字が使われていますが、その両端のあたりにもひげが生えています。
これは「口角毛(こうかくもう)」と呼ばれ、1~2本生えている短いひげです。
口の上にある「上唇毛」と役割は同じで、障害物とのバランスを計るのに使われています。
④頬
猫ちゃんの顔をよく見てみると、口角の斜め上から少し離れたところにもひげが生えているのが分かります。
この頬骨あたりに1~2本生えているひげを「頬骨毛(きょうこつもう)」と言います。
上唇毛や口角毛と同様に、障害物を感じ取るのが主な役割です。
⑤顎の下
猫の顔をよく見ると、顎の下から短い毛が何本か生えています。
一見普通の毛のようですが、これも「下唇毛(かしんもう)」と呼ばれるひげです。
かがんだ時などに顎を守る役割を果たしています。
⑥足
ほかのひげと違い明確な名称はありませんが、ひげなどの感覚器官の総称である「洞毛(そどうもう)」と呼ばれています。
獲物を捕らえた時に動きを確認したり、歩く時に障害物を感じ取ったりするのが主な役割です。
猫のひげを切ったり抜いたりするとどうなる?

猫ちゃんにとって重要なひげですが、もし切ったり抜いたりするとどうなるでしょうか?
切ったり抜いたりした場合、猫の様々なバランス感覚が失われる恐れがあります。
通常普通にできることができなくなったり、強いストレスを感じて動けなくなったりしてしまう可能性も高いです。
また、猫のひげは普通の体毛に比べて3倍ほど深いところに埋まっており、簡単には抜けません。
猫のひげは敏感な部位ですので、決して切ったり抜いたりしないようにしましょう。
猫のひげが自然に抜けたらどうなる?

猫のひげが自然に抜けた場合は生え変わりですので、特に問題はない場合が多いです。
ただその猫ちゃんに皮膚炎や疾患がある場合などには注意しましょう。
猫が顔に皮膚炎を発症していたり、疾患があって具合悪かったりした場合に、ひげがよく抜けるなどの症状が現れる場合があります。
しかし、よくひげが抜けるからと言って必ずしも病気があるというわけではありません。
以前と比べてひげが抜ける量が極端に増えたなど、異変が見られた場合には早めに病院を受診するのがおすすめです。
猫のひげは猫の気持ちによって変わる!?

猫のひげは見落とされがちなパーツですが、実は猫の気持ちによって変化しています。
猫のひげが前や上に向かっている時
猫は興味がある対象が現れた時まじまじと観察しますが、その時のひげは前に向かってピンと伸びています。
ひげを前に向けることによって、情報を読み取ろうとしているのです。
他には遊んでいる時など、活発に活動している時にも猫のひげは上向きになります。
猫のひげが垂れ下がっている時
猫が眠たくてまどろんでいる時、ひげはだらんと下に垂れ下がります。
これは猫がとてもリラックスしている証拠です。
眠い時はさすがの猫ちゃんも一休み、という感じで警戒を緩めているのかもしれませんね。
猫のひげが頬にくっついている時
猫は恐怖を感じたり逃げ腰になったりしている時、ひげが頬にピタッとくっつきます。
猫は喧嘩相手が自分よりも強いなど、いかにも後ずさりして逃げ出したい様子になりますが、ひげも例外ではないようです。
ひげが後ろに下がることにより、敵から大切なひげを守る役割もあります。
猫ひげの金運UPのジンクス

猫飼いさんの場合は、掃除をしている時に飼い猫ちゃんのひげを発見!ということもあるのではないでしょうか?
猫のひげは金運がアップするというジンクスがあり、財布に入れて持ち歩くとよいと言われています。
猫飼いさんの中では猫ちゃんのひげが捨てられず、なんとなく集めてしまっているという方もいるようです。
猫のひげを保管したり、飾ったりすることができる商品も売られていますよ。
まとめ:猫のひげの役割は盛り沢山

猫ちゃんのひげは想像以上に色々な役割を持っています。
- 高感度のセンサーやアンテナのような役割
- 動くときにバランスを取る役割
- 体を守る役割
- 獲物を捕らえた時に相手の動きを感知する役割
- 感情を表現する役割
今日の猫ちゃんのひげはどんな様子でしょうか?たまにはじっくりと観察してみてくださいね!