という悩みありませんか?
せっかく時間も手間もかけて、愛犬のためにシャンプーをしてあげたのに、毛ツヤが悪くなったり肌荒れを起こすようになったら本末転倒ですよね。
そのような状態になった時は迷わず動物病院に受診していただきたいですが、原因を知っておかないと同じ轍を踏むことになるかもしれません。
この記事では、シャンプーをしたのにフケが出るようになったその原因についてお話していきます。
- フケが出る原因
- 犬をシャンプーしたのにフケがひどくなる理由
目次
フケが出るのは当たり前!
フケが出る原因を考える前に、まず知っておいてほしいのが、「フケが出るのは当たり前」ということです。
フケ自体は古くなった皮膚の角質がはがれ落ちたもの。皮膚のターンオーバー(新しい皮膚が作られるサイクル)が正常であればフケができても気になるほどではありません。
しかし、皮膚にダメージがあったりホルモンバランスの異常などがあると、ターンオーバーが短くなり過剰にフケが出る状態になります。
犬の皮膚のターンオーバーにかかる日数

ターンオーバーとは皮膚で起きる新陳代謝で基底層にある細胞がどんどん角質層に向かって移行し表皮からはがれていく過程を言います。
このため表皮を作る細胞層のうち顆粒層・有棘層・基底層は生きた細胞で作られ、絶えず細胞分裂や皮膚機能に携わっています。
一方、角質層はその機能的(外界との接触・刺激からの保護)に死んだ細胞で構成されています。
基本的に人ではターンオーバーは約28日で繰り返されますが、犬のターンオーバーは20~25日と人よりも早いサイクルで皮膚が新しくなります。
犬の正常なターンオーバーは20~25日ですが、皮膚が荒れると(乾燥肌・脂漏症など)ターンオーバーが5~10日ほど短くなります。
ターンオーバー期間が正常に行われないと、その分表皮の角質層がはがれるタイミングが早くなります。
その結果、鱗屑(フケ)が目立つようになるのです。
フケがでる原因は4つ
犬にフケが出てしまう要因には以下のものが考えられます。
- 皮膚へのダメージ
- 犬の皮膚の弱さ
- 皮膚への栄養不足
- スキンケア不足
①皮膚へのダメージ(ストレス)
フケが出る原因の1つに「肌へのダメージ」があり、さらに肌にダメージを与える要因には以下のものが考えられます。
- 皮膚病(カビ・細菌・外部寄生虫の感染、アレルギー)
- 物理的損傷(爪で引っ掻いた、強くブラッシングした)
- 化学物質との接触(シャンプー剤のすすぎ残し)
- 熱損傷(ドライヤーのかけすぎ)
- 乾燥肌
- ストレス(過度な毛づくろい)
皮膚病は細菌やカビ、寄生虫以外にも、遺伝的になりやすいアトピー性皮膚炎という病気もあります。
また犬はストレスを感じると、体をなめてストレスを解消しようとしますが、それが過剰になりすぎて皮膚にダメージを与えてしまうこともあります。
フケという皮膚トラブルを解消するには、犬の皮膚にダメージを与えている要因を一つ一つ把握し必要なら治療をします。

②犬の皮膚の弱さ
犬の皮膚は人よりもずっと薄く、人の皮膚の1/5ほどしかありません。
皮膚の構造自体は人の皮膚構造と変わらず、表皮・真皮・皮下組織の3層構造になっています。
この皮膚の3層構造のうち、犬に多く人に少ない器官に「体毛」があります。
人は体毛が退化する代わりに、外界の刺激に耐えられるくらい皮膚の表皮が厚くなるように進化してきました。しかし犬は多くの被毛に覆われているため表皮が厚くなる必要がなかったため、人の皮膚よりも薄いのです。
そのため人と同じようにブラッシングをしたりシャンプーをしても、犬にとっては皮膚にダメージを与えている可能性があるのです。
特に短毛種は体を守る被毛が短いため外からの刺激に敏感です。時に「乾燥肌」になりフケが出やすくなります。
③皮膚への栄養不足
皮膚も体毛も常に新しいものに生まれ変わり健康を維持するためには様々な栄養素が必要になってきます。
昨今の総合栄養食のドッグフードであれば、犬の栄養基準を満たしているので健康への影響は少ないですが、手作り食をあたえている場合は栄養バランスを満たせていない可能性もあります。
皮膚トラブルが起こり、毛艶が悪くなった、フケが出るようになったという場合は、皮膚に特化したドッグフードやサプリメントを使ってみるのも1つの手です。
皮膚に特化したフードであれば、一般的な食物アレルギーの原因になりにくい加水分解タンパク質と単一の炭水化源を使用しているため、もし皮膚用フードに変えて痒みなどの皮膚症状が改善されるなら、食物アレルギーが隠れている可能性もあります。(詳しくは動物病院で調べてもらってください。)
https://suguruafi.com/hair-is-from-the-meal/
④スキンケア不足
そもそも犬にスキンケアをしたことがない方も多いと思います。
しかし前述したように犬の皮膚は人よりも薄く弱いため、清潔感やニオイを抑える目的でシャンプーをした後にきちんと保湿をしなければ、シャンプーやお風呂に入れる行為自体が皮膚へのダメージ原因になりかねません。
犬のスキンケアをしたことがないという方は【AVANCE(アヴァンス)】のような犬用化粧水を試すことから始めて見てください。
フケが治らないのはシャンプーのやりすぎと保湿不足の悪循環

フケは健康な状態でも出るものです。
しかしフケが”目立つ”ようになるのは何かしらの原因で皮膚のターンオーバーが短くなってしまうからです。
そのもともとの原因が何であれ、皮膚トラブル(フケ、ニオイなど)を改善しようとして、
- シャンプーのやりすぎ
- スキンケア(保湿)不足
をしてしまうと、皮膚のターンオーバーを短くしてしまいもっと症状がひどくなる悪循環になりかねません。
ただシャンプーをしたといっても、お湯もシャンプー剤もドライヤーの熱風も皮膚には刺激となり過剰になればダメージとして蓄積します。
ダメージが蓄積すれば多くは「肌の乾燥」として現れます。この時にスキンケアを怠ってしまうと、皮膚のターンオーバーに一時的な不調が起こり、未熟な細胞がどんどん作られるようになってしまいます。
この未熟な細胞では、皮膚バリア・保湿機能を十分に果たすことができず、さらに乾燥が進んでしまいもっとひどい肌荒れを引き起こしてしまうのです。

まとめ:犬のフケが治らないその理由│原因はシャンプーのやりすぎと保湿不足にあり!
ここまでご覧いただきありがとうございます。
この記事のポイントは以下の通りです。
- フケが出るのは当たり前
- フケが目立つようになるのは、何かしらの原因で皮膚のターンオーバーが短くなっている証拠
- 犬の皮膚は人よりも薄く弱い
- フケが出る原因は大きく4つ
- シャンプーをしてもフケがなかなか治らないのは「シャンプーのやりすぎ」と「スキンケア不足」の悪循環の可能性がある
- シャンプーの回数はそのコの皮膚症状で変える(基本は月1回)
- スキンケアは毎日簡単に続けられる方法を選ぶ
自分も乾燥肌だから皮膚弱いんだ。という方もいると思います。しかし犬はそれ以上に皮膚が弱いものだと思っても間違いではないでしょう。
犬のためを思ってしたこともケガや病気の一因となることも少なくありません。
フケで悩んでいるあなたの愛犬に合ったシャンプー回数、スキンケア方法を選び皮膚トラブルのない健康な肌にしてあげて下さい。
この記事があなたの悩みの手助けになったら幸いです。