アクアリウム

メダカの繁殖を成功させる7つの条件!死亡する稚魚を減らし理想な個体を育てよう

メダカの繁殖は思った以上に簡単で、基本的な事を幾つか守ってもらえれば誰にでも始めることが出来るので、観賞魚の飼育初心者にもオススメです。

最近では見た目が従来のメダカと違った「改良メダカ」もたくさんの品種が登場していてコレクションしながら掛け合わせる事も盛んになっています。

メダカの基本的な繁殖方法を把握し、たくさんのメダカを育ててみませんか?

この記事で分かる事
  • メダカを繁殖させる為の基本的な条件
  • 産卵床の選び方
  • 理想的な稚魚の餌について
  • メダカの稚魚が育たない原因

メダカの繁殖の基本『繁殖させる7つの条件』

外飼いのメダカの繁殖期は、ほとんどの地域で春~秋です。水温が徐々に暖かくなる春~初夏が一番のシーズンです。

室内飼育の水槽では、ヒーターを使って温度管理をしている場合は、1年中繁殖させる事が出来ます。

メダカを繁殖させる7つの条件
  1. オスとメスのペアが最低でも1ペアは出来ている事
  2. 親メダカに卵を産ませる為の栄養をつけさせる
  3. 産卵には1日約13時間以上の光が必要
  4. 水温を24℃~28℃にキープ
  5. 水槽内に産卵床を用意する
  6. メダカの卵を隔離しメダカの卵を育てる
  7. メダカの稚魚の餌を用意する

①オス・メスのペアを用意する

どんなに良い環境を整えてもメスしかいないオスしかいないのでは、当たり前ですが繁殖しません。

繁殖そのものが目的であれば、メスを多くしたほうが有利ですね
また、理想のメダカを生み出したいのであれば、理想の色・体形のオス・メスを選びペアにして隔離飼育すれば系統を維持しながらの繁殖が可能です。

様々な系統のメダカをごちゃ混ぜに飼育していると雑種化していってしまい各系統の特徴が失われていってしまうでしょう。

②親メダカに卵を産ませる為の栄養をつけさせる

沢山の卵を産ませるには親メダカを健康により大きく成長させる事が重要です。

というのも、親メダカの食べる餌や親メダカの体の大きさによって産卵する卵の数も違ってくるからです。人口飼料でも産卵はしますが、更に良い環境を整えるのであれば、活餌が良いと言われています。

活餌とは生き餌とも言い、加工せずに生きたままの餌のことを指します。メダカの活餌と言えばミジンコやゾウリムシ、赤虫やイトミミズ等が一般的です。これらの活餌は食いつきや栄養価が高く、メダカの繁殖に最適です。

③産卵には1日約13時間以上の光が必要

メダカの産卵の条件の1つに日照時間があります。

1日のうち明るい時間が約13時間以上になると繁殖するようになります。野生のメダカの繁殖期が4~9月頃になるのはこのためです。

ライトなどで人為的に繁殖に適した条件をつくれば冬場でも繁殖させることができます。

④水温を24℃~28℃にキープ

メダカは水温が20℃以上になると産卵を始めると言われています。室内でヒーターを使えば年中産卵をさせる事が出来ます。

⑤水槽内に産卵床を用意する

飼育水や餌・水温などの環境に気を配り、メダカを良い状態で管理出来ていれば、成熟したメダカは毎日のように卵を20~30個ほど産むようになります。

しかし無事に受精した卵をメスが抱卵しても、産み付ける産卵床(さんらんしょう)が無いと他のメダカに全て食べられてしまいます。産卵床は以下のような物を用意しましょう。

色々な種類がありますので用途に応じてチョイスしましょう。

  • ウィローモス等のコケ類
  • ホテイアオイ等の浮草
  • カボンバ・アナカリス・マツモ等の水草
  • 人工産卵床






ウィローモス等のコケ類

ウィローモスは世界中の温帯~熱帯にかけて分布する苔の一種で、アクアリウムにおいて利用される水生コケの総称です。日本にも数種が自生しています。

東南アジアと国内のファームで生産されたウィローモスが主に利用されています。主に魚やエビの隠れ家、産卵床、エサ、観賞用として頻繁に利用されています。アクアリウムにおいては水中葉で利用されますが、アクアテラリウム等では陸部に水上葉としても利用されます。

草体が小さく細かいため、卵を産み付けるのに適しています。また水質浄化の役割も僅かながら果たします。室内の水槽にも向いた鑑賞にも耐える産卵床です。

ホテイアオイ等の浮草

ホテイアオイ(学名: Eichhornia crassipes、漢字表記:布袋葵)はツユクサ目ミズアオイ科ホテイアオイ属の多年生の浮遊植物で、アクアリウムとビオトープにおいては定番の浮草です。

南米の熱帯、亜熱帯地域の湖沼や流れの緩やかな河川が原産ですが、北アメリカ、ヨーロッパ、オセアニア、東アジア、東南アジアに外来種として非常に強い繁殖力により移入分布しています。

日本では要注意外来生物(現:生態系被害防止外来種)に指定されており、生態系等への被害を及ぼすおそれがあるため、「入れない、捨てない、拡げない」の遵守など、取扱いには注意が必要です。

他の要注意外来生物(現:生態系被害防止外来種)についてはこちらをご覧ください。

メダカの飼育においては産卵床、隠れ家(日光や外敵からメダカを守ります)、水質浄化として幅広く利用されます。

しかし、成長が極めて速く、短期間で水面を覆いつくしてしまう為、定期的に間引く必要があります。しかし成長には強い光が必要なので、室内の水槽には向きません。

ビオトープで適度に繁殖させたい方に向いている産卵床ですが、採卵をする事は困難です。

カボンバ・アナカリス・マツモ等の水草

カボンバ・アナカリス・マツモは昔から金魚藻の愛称で呼ばれる事も多く、幅広い環境に適応できる水草として知られています。

メダカが元気に育成している環境であれば、特別な管理は必要ないでしょう。

これらの水草は高い水質浄化力もあり、メダカと一緒の飼育はベストマッチといえます。

外でも室内でもどちらでもマッチした産卵床です。難を言えば何処に産卵したか卵を見つけ辛いので採卵が困難となります。

人工産卵床

最近では、アクリル毛糸やスポンジ等を使ってDIYする方も多い人工産卵床です。
簡単に作ることが出来て水草等に産み付けられた卵を見つけるよりも簡単に卵を見つけられるように工夫を凝らして採卵率を上げる事が出来るようです。

繁殖がメインであれば人工産卵床が一番のオススメです。

⑥メダカの卵を隔離しメダカの卵を育てる

メダカは浮草の根や水中の水草、水槽内の人工物、様々なものに卵を産み付けます。
産卵した卵を全て孵化させたい時は、親メダカと産卵床以外は水槽に入れないようにして おきましょう。

水草や浮草の根などに卵を産み付けてしまうと見逃してしまうことが多いです。
産卵して、抱卵中のメダカの卵はお腹に付いている時点で、他のメダカに餌として常に狙われます。

仮に上手く産卵床に産み付けたとしても 、放置すれば多くの場合親メダカや他のメダカに食べられてしまいます。

親魚による食卵を防ぐには人工の産卵床を使い、 産卵を確認したらすぐに産卵床ごと隔離するという採卵方法がおすすめです。

メダカの卵が孵化するには約250℃日が必要とされています。

℃日とは”水温”と”孵化までの日数”をかけたもので、式にすると 水温 × 日数 = 250℃日になります。つまり水温が25℃なら10日で孵化するという計算です。

水温によって孵化する日数も変わってきますが、おおよそ2週間ほどで孵化するでしょう。

⑦メダカの稚魚の餌を用意する

産まれたばかりの稚魚は肉眼で確認する事が難しいほど小さいです。

一匹の稚魚が孵化すると次々と稚魚が孵化します。 そこからがメダカを元気に育てる事の始まりであり難しいところです。孵化直後から約二週間くらいの間を乗り切る事が出来れば稚魚の生存率は一気に上がります。

孵化直後から最初の三日間程は、お腹にぶら下がった袋の栄養だけで生きていけるのであまり心配いりません。その後の稚魚の餌は粒の形が肉眼でわかるような大きさのものはまずメダカの稚魚は食べることができません。

したがって粒の形さえみえない、粉状の餌を与えるところからはじまります。初心者はグリーンウォーター(緑水・青水)から始めてみたほうが良いでしょう。

グリーンウォーターとは?

グリーンウォーターとは植物プランクトンが水中に大量に発生して、水が緑色になる状態を指し、青水・緑水などと呼ばれることもあります。

このグリーンウォーターの中の植物プランクトンがメダカの稚魚の餌となります。

植物プランクトンは光合成を行い、自ら栄養分を作ることができますが、自分の力では動けないプランクトンの仲間を指します。アオミドロ、クンショウモ、ケイソウ、ミカヅキモ、クロレラなどが植物プランクトンの仲間です。

グリーンウォーターなら最初から植物プランクトンが豊富に含まれている状態ですから稚魚は餌を食べることに苦労しませんので無難に成長していくでしょう。

グリーンウォーターの作り方

グリーンウォーターを作るには植物プランクトンがしっかり光合成が出来るように太陽の光が必要となってきます。

グリーンウォーターができやすい(作りやすい)時期は植物や動物が活発に活動できる水温となる初夏から秋口までです。

一日中日光が当たるところに水を置いておくだけで自然に出来上がります

夏期なら2週間程度で出来上がります。

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メダカの稚魚の7つの死亡原因

メダカは繁殖シーズンにたくさんの卵を産みますが、自然環境で生き残って成魚まで育つのはごく僅かです。

しかし、人が管理していれば生存率は大きく上がる事は間違いありません。

採卵までは出来ているのに繁殖しないという時は、以下で紹介するような死亡原因が無いかチェックしてみてください。

メダカの稚魚の死亡原因
  1. 成魚による捕食
  2. ボウフラによる捕食
  3. 餓死
  4. 水質悪化
  5. 水流やエアレーションによるダメージ
  6. 水換え時の水合わせの失敗
  7. 水温の急変によるストレスと酸欠







①成魚による捕食

メダカは雑食性なので口に入るものなら何でも食べてしまいます。

ある程度成長して親と一緒の餌が食べられるようになるまでは小さな容器で構わないので隔離して飼育したほうが望ましいです。

②ボウフラによる捕食

メダカの稚魚を屋外で飼育している場合、ボウフラも捕食者となります。

綺麗な汲み置きしておいた水に卵を入れたとしても蚊が卵を産みメダカより先に孵化すれば、体の大きいボウフラがメダカの稚魚を捕食してしまいます。ですから蚊が増えてくる夏は稚魚の水槽に網を掛けるなどして蚊の侵入を防ぎましょう。

メダカの数が少数でボウフラを発見した時は、面倒ですがボウフラはスポイト等で吸い上げて取り除いておいたほうが稚魚の生存率は格段にあがります。

③餓死

メダカの稚魚の死亡原因の中で最も多いのが餓死です。メダカの稚魚は餌を1日数回3~5回程与えたほうがよいほど成長に多くの餌が必要です。

孵化から1日~2日はお腹についたヨーサック(栄養をたくわえた袋)の養分で生きていられますが、その後は口から餌を摂取しないと生きてはいけません。

対策としては、良好なグリーンウォーターで育てる事ができれば、メダカの稚魚は餌の中を泳いでいるようなものなので餓死の心配は無くなります。

④水質悪化

餓死とは逆に人工餌を与えすぎる事により水質が悪化し、稚魚が死亡する原因を作ってしまうというものです。

メダカは成魚でも口が小さな魚で、稚魚のうちは微細な粉のような大きさの餌しか食べられません。 そのため、大きすぎる餌を与えてしまうとほとんどが食べ残しとなって沈んでいきすぐに水質悪化を招きます。

対策としてはグリーンウォーターや生きたクロレラ(淡水性単細胞緑藻類)を主な餌として与えたり、一緒に食べ残しを処理してくれる巻貝やエビなどのタンクメイトを一緒に入れることです。

⑤水流やエアレーションによるダメージ

メダカは成魚になっても強い水流を嫌います。体力の無い稚魚は水流に逆らいながら泳ぎ続けるとあっという間に体力を失って死に至ります。

室内の水槽で飼育している場合は稚魚だけ隔離して守ってあげる必要があります。

屋内飼育の場合は濾過フィルターを付けている場合が多いと思いますが、 稚魚がまだ小さいうちは吸い込み口にスポンジを付けるなどして吸い込まれないような対策もしてください。

プラケースなどでも良いですが、以下のような商品もあります。

⑥水換え時の水合わせの失敗

稚魚とは言え、過剰な過密飼育をすると水質悪化や酸素不足などの悪影響が出てきます。
高水温の過密飼育などで水質悪化の疑いがある時は水換えをしましょう。その際、水合わせも慎重に行う必要があります。

成魚に比べデリケートな稚魚の飼育水の水替えは慎重に行う必要があります。

水替えを頻繁にしなくても済むように、大きめの飼育容器である程度の大きさまで成長させるのも一つの手です。

⑦水温の急変によるストレスと酸欠

メダカの稚魚の飼育は、隔離用の小さなケースでたくさんの稚魚を入れて育てている事が多いと思います。

水量が少ないということは 短時間の温度変化も激しく、水温が上昇すれば溶存酸素量も減っていきます。過密飼育していれば酸欠にもなりやすくなるでしょう。

まとめ:メダカの繁殖条件

  • 数多く繁殖させたいのであれば、メスが多いほうが有利
  • 沢山の卵を産ませるには親メダカを健康により大きく成長させる事が重要
  • 1日のうち明るい時間が約13時間以上になると繁殖活動が始まる
  • 成熟したメダカは毎日のように卵を20~30個ほど産む
  • メダカは浮草の根や水中の水草、水槽内の人工物、様々なものに卵を産み付ける
  • 産卵を確認したらすぐに産卵床ごと隔離しないと親魚に捕食される

ここまでメダカの繁殖の基本とメダカの稚魚が死亡する原因について説明をさせていただいて来ました。

鑑賞魚の繁殖の中では非常に簡単なので一度チャレンジしてみてください。少数のペアで水草どっさりの環境なら完全放置でも勝手に繁殖する可能性が高いです。

難しいのは狙ったペアで新しい表現を作出することですが、少しコツを掴めば誰でも成功させる事が出来るでしょう。