こんにちは!管理人のクラゲです。
わんちゃんの祖先はオオカミってこと、
多くの方はご存知だと思います。
そのイメージから、「犬=肉を食べる⇒肉しかあげちゃいけない」といった考えになる方も少なくありません。
実際、ドックフードの中には数種類の穀物(小麦・大麦・米など)が含まれていることが多く、こういったフードは粗悪なものだと勘違いする方は多いです。
でも、そんなお肉以外の食材が入っているドックフードを食べていても、すべての犬が体調を崩したり病気になったりしているわけではありませんよね?
そこで、今回は「肉食動物の犬に穀物を与えてもいい理由ダメな理由」をお話していきます。
この記事を見てわんちゃんの食事の参考になれば幸いです。
- 犬とオオカミの違い
- 犬は穀物を栄養にできるかどうか
- 犬が食べても問題ない穀物
- 穀物が入っている製品の見極め方
目次
犬は肉食動物?お肉以外は食べちゃいけないの?

犬の祖先は「オオカミ」。
多くの方がご存知だと思います。
オオカミは肉食。その子孫である犬も肉食という考えは一部正しく一部間違っています。
というのも、オオカミから長い時間をかけて犬になる過程で、わんちゃんの消化器官はオオカミとは違ったものになっているからです。
このほかにもオオカミと犬の違いとしては、性格、体格、食性、繁殖時期などがあります。
- 犬は長い年月をかけて雑食寄りの肉食動物となった。
- 犬はオオカミの28倍のデンプン消化酵素(アミラーゼ)を持っている。
- あごの力はオオカミのほうがずっと強い。
- 繁殖時期もオオカミは年1回、犬は年2回。
- オオカミは攻撃的な性格で、犬は人と共依存できる性格をしている。
犬はオオカミと同じく、唾液中にアミラーゼというデンプン消化酵素は持っていません。
これは肉食動物全般に共通することで、噛み千切ることに特化した歯になっているから、口の中に消化酵素を出す必要がないのです。
ですが、犬はオオカミよりも雑食に進化してきました。
そのため膵臓という消化酵素を出す臓器からはオオカミの28倍の膵アミラーゼが分泌されています。
ですので、お肉以外の穀物を消化することはできないというわけではありません!
もちろん人や草食動物のように消化効率がいいわけではありませんが。
犬が穀物を食べても栄養にならない⁉
犬はオオカミよりも28倍アミラーゼを持つことを先ほどお話ししました。
ですが、人や草食動物に比べると何倍も少ない量しか出ていません。
そのため犬が穀物を食べても、すべてを消化吸収しエネルギーや栄養にすることはできません。
と言っても、お肉だけでは摂取できない・不足する栄養というものもありますので、その栄養素を穀物などから補う必要があるのです。
- 腸内環境を整える「食物繊維」
- アンチエイジングに使える植物由来の抗酸化物質「ポリフェノール」
- 素早くエネルギー源となる「糖類」
腸内環境を整えたり体の酸化を抑える栄養が植物(穀物・野菜)には豊富に含まれ、わんちゃんの健康維持に欠かせません。
一方お肉はというと、体を作るタンパク質や皮膚を丈夫に保つ脂質、各種ビタミン・ミネラルが多く体を作る栄養素が多いです。
食べても大丈夫な穀物はどんなもの?

基本的には中毒になるような植物や汚染された穀物、アレルギー食品などの有害なものを除けば何を食べてもいいと私は考えます。
要は十分に栄養にできるかどうか・わんちゃんの食欲を満たしてあげられるかどうかでしょう。
食べモノによって消化の良い悪いはありますが、それは調理の仕方である程度コントロールできるので、この食材はダメ・あれは大丈夫と考えてはいけません。
穀物であれば、「α化」という状態があります。
本来、穀物に含まれているデンプンはそのまま食べてもまずく、消化しにくいため栄養になりにくいものです。
しかし、
炊飯したり蒸すことで、穀物中のデンプンと水を加熱することで、デンプン分子が規則性を失って、糊状(α状)になります。この状態であれば、美味しくて、しかも消化しやすいデンプンに変わります
身近な例で言うと,炊き立てのご飯がもっちり・ふっくらした状態になっているのがα化です。
ですので穀物は犬に必要ない・栄養にならないといった考えは捨ててください。
ドックフードに入っている穀物は製造方法に注目せよ!

犬にとって穀物は有害でも栄養にならないものではありません。
調理・加工方法によってはわんちゃんであっても十分に消化吸収できる状態に持っていくことができるのです。
その代表が、穀物の「α化」です。
ですので、ドックフードにこの食材が入っているから粗悪な商品だとは考えないでください。
もちろん品質の良い食材であるに越したことはありませんが。
注目すべきは、そのフードの処理過程です。
お肉以外の食材が入っているのなら、その食材を消化しやすいように加工されているかを確認する必要があります。
商品やメーカーの説明に「α化している」といった記述があれば、穀物は十分に消化吸収できるように加工してあると判断できます。
メーカーに直接問い合わせてみるのもいいでしょう。
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まとめ:犬に穀物を与えてもいい理由ダメな理由
穀物に含まれているデンプンは、エネルギー源となる栄養素です。
しかし生のデンプンはまずく、消化しにくいものです。
このままわんちゃんに与えても十分に栄養にならないだけでなく、味が悪いため食いつきもよくありません。
ですが、水と過熱しα化をすることで、まずく消化率の悪かったデンプンが、おいしく消化率のいい状態になります。
このデンプンであればわんちゃんも喜んで食べますし栄養にもなります。
犬の祖先は肉食動物のオオカミです。
そのため犬も肉食ですが、長く人と生活する中で雑食気味に進化してきました。それでも十分に穀物を消化吸収することはできません。
ですので、人の手でわんちゃんの栄養となるように穀物を加工しないといけません。
一手間二手間かかりますが、穀物はわんちゃんが食べても問題ない食品です。ドックフードに入っているからといて粗悪なものと安易に判断しないでください。
フードの良し悪しは原材料だけでなく、加工過程にも目を向けていきましょう!