愛犬との散歩。
犬にとっても飼い主にとっても楽しい時間ですよね。
ですが、どんなに楽しい散歩の時間でも気を付けなければいけないこともあります。それは、散歩のマナーや犬の体調管理、季節によっても気を付けるポイントは違います。
そこで今回は、「意外と知られていない季節ごとの散歩の注意点」をご紹介していきます。
目次
散歩でのマナー。あなたがやっていることは法律違反かも⁉

季節ごとの散歩の注意点をお話しする前に、犬との散歩のマナーについて簡単に知っておきましょう。(知らないで散歩をしていると法律違反になっていることも⁉)
- リードを付けないでの散歩はダメ。
- 公共の場を汚してはならない。
(ウンチやごみは持ち帰る。おしっこには水をかけておくなど) - 騒音とならないよう犬の鳴き声には注意する。
- 一人で複数の犬を同時に散歩する(多頭引き)は避ける。
(犬がトラブルを起こした際、飼い主側の意見が通ることはない) - スマホをやりながら自転車をこぎながらの散歩は法律違反になることも
- 散歩する時間帯は考えること。
(夜中の散歩は事故の危険もあるためライトなどを常備すること) - 犬の一時係留時もも気を抜かない。
(コンビニなどの前に係留していた犬がトラブルを起こした際、飼い主の責任になる。また不審者に犬を連れ去られることもあるため小型犬は要注意。)
「動物愛護管理法」「家庭動物等の飼養及び保管に関する基準」という犬の飼育や散歩におけるマナーなどを決める法律があります。
この法律で気を付けることは以下。
1 犬の所有者等は、さく等で囲まれた自己の所有地、屋内その他の人の生命、身体及び財産に危害を加え、並びに人に迷惑を及ぼすことのない場所において飼養及び保管する場合を除き、犬の放し飼いを行わないこと。
2 犬の所有者等は、犬をけい留する場合には、けい留されている犬の行動範囲が道路又は通路に接しないように留意すること。
3 犬の所有者等は、頻繁な鳴き声等の騒音又はふん尿の放置等により周辺地域の住民の日常生活に著しい支障を及ぼすことのないように努めること。
4 犬の所有者等は、適当な時期に、飼養目的等に応じ、人の生命、身体及び財産に危害を加え、並びに人に迷惑を及ぼすことのないよう、 適正な方法でしつけを行うとともに、特に所有者等の制止に従うよう訓練に努めること。
5 犬の所有者等は、犬を道路等屋外で運動させる場合には、次の事項
を遵守するよう努めること。
(1)犬を制御できる者が原則として引き運動により行うこと。
(2)犬の突発的な行動に対応できるよう引綱の点検及び調節等に配
慮すること。
(3)運動場所、時間帯等に十分配慮すること。
(4)特に、大きさ及び闘争本能にかんがみ人に危害を加えるおそれが高い犬(以下「危険犬」という。)を運動させる場合には、人の多い場所及び時間帯を避けるよう努めること。
スマホをいじりながら散歩をしている人、自転車をこぎながら散歩をしている人をよく見かけますが、これは厳密には法律違反です。
「家庭動物等の飼養及び保管に関する基準」の中で「犬の突発的な行動に対応できるよう引綱の点検及び調節等に配慮すること。 」という項目があります。基本的に努力義務ですが、何かトラブルがあった際、飼い主の言い分が通ることはないと考えて下さい。
季節で散歩中に気を付けること。油断していると犬のケガや健康を害することも⁉

散歩は犬にも飼い主にも楽しい時間です。
しかし、散歩コースには犬のケガや病気の原因になるものがあふれていることをご存知ですか?
ここで散歩中に気を付けるポイントを季節ごとに紹介していきます。
春。桜が咲き誇る季節は冬を超えた「生き物」に注意しよう

冬の寒さが過ぎ去って春の温かさがやってくると、様々な生き物が目を覚まします。
ハチ | 毒ヘビ |
ムカデ | 毛虫 |
ヤスデ | ノミ |
クモ | ダニ |
ハチやクモなど毒をもつ生物から、ノミやダニなどの病原菌・ウイルスを媒介する生物まで多くの生き物が活発になります。
散歩コースに公園や河川敷などの自然が多い場所を使っていて、茂みに入っていくことが好きな犬なら特に生き物に注意が必要です。
このほかにも、犬には毒になるような植物も増え始めるので、草をモグモグしているときは注意が必要です。
チューリップ | スズラン |
ヒヤシンス | ツツジ |
スイセン | ベゴニア |
ユリ | 各種農薬 |
さらに、春は冷たい空気と春の温かい日差しの影響で「春一番」のように強い風が吹き荒れます。そんなときには、黄砂や花粉など空気中のちりにも注意してください。
犬の目を見て、赤くなっていないか目ヤニが出ていないかを観察してください。
必要に応じて目薬をさしたり動物病院に行きましょう。
夏。青空が広がる季節は「暑さと天気の変化」に気を付けよう。

最近の夏は、毎年記録を塗り替えるほどの猛暑が続いていますよね。
さらには、ゲリラ豪雨や雷雨など天気が急変することもあるので、散歩に出るときは雨具を準備することをおすすめします。
さらに、日本の夏は湿度も気温もたかく、熱中症になる危険性が高いです。日中はアスファルトが高温になるため犬の足の裏(肉球)が火傷をすることもあります。
夏に散歩をするときは、主に下記のことに気を付けてください。
- 日の上る前(朝方)もしくは、日の落ちた後(夕方~夜)にする。
- 日が出ていなくても十分に水分補給は忘れないこと。
- なるべくアスファルト、マンホールは避ける
- 天気の変化に気を付ける
もちろん、犬にとって有毒な植物や生き物も多くいますので散歩中も注意が必要です。
秋。実りの季節は犬に毒になる「植物」を避けよう。

実りの秋。いろいろな植物が実を付けます。
中には犬の毒になる植物、鋭い棘をもつ植物があるので、道端に落ちているものにも気を付ける必要があります。
代表的なものとして、下記のものがあります。
イチョウ | イチジク |
ショウメイギク | カーネーション |
ハイビスカス | キク |
ベゴニア | サフラン |
シクラメン | ナンテン |
ヒガンバナ | クリ |
特にイチョウは散歩コースに多くあると思います。
イチョウの木に実る銀杏は、人でも食べ過ぎれば中毒を起こし呼吸困難を起こします。人よりも体の小さい犬だと、少ない量の銀杏でも中毒になる可能性があるので注意が必要です。
冬。すべてが凍てつく季節は「雪」に用心しよう。

地球温暖化の影響もありますが、雪があまり降らない地域もあるでしょう。
しかし、雪が降らずとも冬には路面が凍結することもあります。そんなときに路面の凍結を防止もしくは凍結を溶かすために、融雪剤、凍結防止剤、凍結抑制剤などが使われます。
融雪剤、凍結防止剤、凍結抑制剤などが使われると、雪は解けだし水となります。
この融雪剤を含む水を口にすると消化器に炎症を、融雪剤自体ににふれてしまうと肉球に炎症を起こす可能性があります。
冬の時期に凍っていない水を見かけたら、融雪剤で溶けた水と考えてもいいでしょう。そんな時はミスを避けて散歩をしてください。
また、ただの雪でも犬の足や耳にしもやけをおこすことがあるので、必要に応じて犬用の防寒具を準備しましょう。
まとめ
季節に関係なく、犬に危険のある生き物や植物、物質が散歩コースにあふれています。犬の健康を守るためにも、今一度、散歩コースにあるものを確認してみてください。
また、犬がかかりやすい感染症や伝染病予防のためにもワクチン接種やノミ・ダニ予防を心がけてください。
愛犬との散歩の時間を楽しんでください。