アクアリウム

グッピーとはどんな魚?気をつけたい病気と特徴・品種について解説

熱帯魚の代表格とも言えるグッピーはかなりメジャーな魚なので熱帯魚を飼った事が無い方でも知っている方が多いと思います。

熱帯魚を飼うというと難しいと思われる方もいると思いますが、グッピーは大変丈夫な魚なので観賞魚飼育ビギナーでも繁殖まで成功させる事が出来る魚です。

昔から熱帯魚の飼育においてよく言われる言葉があります。

それが『熱帯魚はグッピーに始まりグッピーに終わる』です。

初心者が飼育のイロハをグッピーで覚えて、その後色々な種類の魚を飼育し、一周回ってグッピーの繁殖の深さにハマるという事です。

グッピーはそれだけ品種の多さや鮮やかな色彩など大変魅力溢れる熱帯魚です。

この記事で分かる事
  • グッピーの繁殖形態
  • グッピーの歴史
  • グッピーのオス・メスの見分け方
  • グッピーの掛かり易い病気
  • グッピーの寿命
  • グッピーの魅力について
  • グッピーの尾ビレや体色などの種類

グッピーの基本情報

グッピー(Guppy, 学名:Poecilia reticulata)はカダヤシ目カダヤシ科グッピー属の卵胎生メダカで原産地は南米北部の湖沼や河川です。現在は中南米、ハワイ諸島、東南アジアなど世界各地の熱帯、亜熱帯地域まで分布を広げています。

各地に帰化してしまった主な原因は、ペットとして飼育されていた魚が逃げ出したり、蚊の駆除のために人為的に移入した事が原因です。また日本でも、温泉地の周辺や工場の温排水路や沖縄などの年中温暖な地域の河川で帰化しています。

グッピーはメダカの生息域と重複しているため、越冬が可能な南日本を中心に、メダカへの生態的な影響が懸念されています。そのため「特定外来生物による生態系等に係る被害の防止に関する法律(特定外来生物法)」において要注意生物に指定されているので、グッピーを飼育するなら最後まで面倒をみる覚悟と責任を持ちましょう。

グッピーの魅力

グッピーは魅力あふれる熱帯魚の中でもトップクラスの人気がある魚です。

ではどんな魅力があるのでしょう?

グッピーの魅力
  • 初心者でも飼いやすい
  • 安価で入手しやすい
  • 体色や体形の種類が豊富
  • 鮮やかで美しい個体が多い
  • 繁殖が簡単
  • 品種改良がしやすい

飼い易さは観賞魚の中でも間違い無くトップクラスです。数100円程度からエントリー出来る敷居の低さは金魚やメダカと同等と言えます。しかし熱帯地域の魚ですのでヒーターを購入しないと越冬は厳しいです。

繁殖も容易で増え過ぎて困る程です。初心者でも魚の繁殖の醍醐味が十分に楽しめるのはグッピーの良いところですね。

グッピーの歴史

グッピーが世界で初めて紹介されたのが1850年頃です。

イギリスの植物学者レクメア・グッピー氏が南米北部のトリニダードへ植物採集に行った時に、この地方の川や沼に珍しい色彩で活発に泳ぎ回っている小さな魚を発見し、イギリスに持ち帰り、紹介されたのが始まりです。

そのため発見者のレクメア・グッピー氏の名前が由来となっています。

日本にグッピーが紹介され輸入が始まったのは1920年(大正9年)頃といわれています。しかし、当時の流通価格は大変高く庶民が簡単に手が出せるような観賞魚ではありませんでした。

一般大衆にも広がったのは高度経済成長期頃です。1960年代後半からブームとなり、10年程で衰退していきましたが、80年代中頃に再びブームが起こり、それ以降は人気が安定していって現在に至ってます。

グッピーのオス・メスの見分け方

グッピーのオス・メスの見分け方はとっても簡単です。体色がカラフルで体に対してヒレが大きいのがオスで、体が大きくヒレが小さくて体色が地味なほうがメスです。

生後3週間程でそれぞれの特徴が表れて区別することができ、生後3ヶ月位で成熟し繁殖活動を始めるようになります。

グッピーの寿命

環境にもよりますが、約1年は生きます。環境が良くストレスの少ない環境であれば2年くらい生きる事もあります。

グッピーの繁殖形態

グッピーは「卵胎生メダカ」の一種です。
メスが卵をお腹の中で孵化させ、孵った稚魚を産むものを”卵胎生”といいます。

グッピー以外にもソードテールやプラティやモーリーなども卵胎生メダカです。どの種類の魚も総じて繁殖や飼育が安易という共通点があります。

グッピーには”ミリオンフィッシュ”という別名がある程繁殖力が大変大盛です。生涯に200匹以上の仔を産むと言われています。







グッピーの注意が必要な病気

グッピーは病気に掛かり易い魚ではありませんが、管理を怠ったり寒暖差が大きいにも関わらず、ヒーターなどで温度管理をしていない場合は病気になることもあります。

日々良く観察をしていれば、早期の発見・治療が可能となります。

病魚を発見したら隔離を行って下さい。放置していると感染が広がっていきます。病魚薬のグリーンF等は様々な病気に効果があるものが多いので、少量でも常備しておくと良いでしょう。細菌系の病気には塩が効くものも多いです。

グッピーが掛かり易い病気
  1. 尾ぐされ病
  2. 水カビ病
  3. 松かさ病

①尾ぐされ病 

フラボバクテリウム カラムナーレ(カラムナリス菌)とよばれる病原細菌の感染によっておこる病気です。

発症初期はヒレの先端や縁の部分が白く濁る、その周辺が充血することが主な症状です。病気が進行すると白濁はヒレの全体に及び、次第にヒレがふやけて破れたようにボロボロになっていきます。

重症の場合は、先端の方から千切れる様にヒレが失われていき、やがて衰弱し死に至ります。

この様な症状が見られる魚を発見したら、至急治療用の水槽に隔離してください。カラムナリス菌は塩分に弱いので、発症初期で軽度な症状であれば飼育水に塩を溶かして、塩水浴をさせることでも十分に治癒可能です。

症状が重いようでしたら魚病薬を用いた薬浴を行ってください。

②水カビ病

水カビ病は、魚の皮膚に白い綿の様な物が付いた様になり、それが広がって皮膚が腐っていくという症状が現れます。水槽の常在細菌であるカビの菌糸が傷や擦れに寄生して発生します。

水カビ病の治療薬は、グリーンFやニューグリーンF、エルバージュ、リフィッシュなどは定番で定評があります。

動物用医薬品 観賞魚用魚病薬 ニチドウ ニューグリーンF 35g 熱帯魚 金魚 白点病 尾腐れ病 水カビ病 細菌性の感染症 日本動物薬品 関東当日便

③松かさ病

その名のように、全身のウロコが松かさ状に逆立ってしまう病気です。進行すると、泳ぐことも困難になり、ウロコが落ち、やがて死んでしまいます。

病魚を隔離し、絶食させ飼育水の水量に対して0.5%~1.0%の塩を添付する。塩は初め少なめに入れ徐々に濃度を高くして下さい。改善が見られないようであれば、薬浴を行って下さい。

グッピーの販売価格

グッピーには大きく分けて以下の3種類がいます。種類によって流通形態が違い価格の違いとなります。

グッピーの種類
  1. 国産グッピー
  2. 外産グッピー
  3. ワイルドグッピー

①国産グッピー

国産グッピーとは、長い年月を掛け日本国内で選別と淘汰を重ねて系統維持されているグッピーを指します。国内の愛好家(ブリーダー)により日々研究・選別交配されてきて美しさに磨きを掛けた選ばれたグッピーです。

遺伝形質のはっきりしたペア(固定された品種)で販売され、累代に及ぶ繁殖・飼育、品種改良などを誰にでも楽しめる魅力があります。

様々な遺伝形質を適切に組み合わせた事により、様々な種類の品種を選ぶことが可能です。同種ではありますが外産グッピーと比較すると品種によってはオークション等で数倍以上の値段が付くものまであります。

1ペア1,000円~購入することができます。

②外産グッピー

外産グッピーとは、日本国内以外、主な原産地は東南アジアで安価で大量に養殖されているグッピーのことを指します。スリランカやシンガポール・タイが主要な生産地となっています。

ホームセンター等でミックスグッピーとして良く見かけるグッピーはこの種類です。

1ペアで数100円程度で売られていますが、長距離の過酷な輸送や雑な扱いで魚がダメージを負っていたり、病気に感染している可能性もありますので初心者の方は安いからと言って安易に購入しないほうが無難でしょう。

値段は安いですが、稀に中には大変珍しい表現の個体が混ざっていることもあります。正に玉石混交と言えます。

外国産のグッピーは、グッピーエイズと呼ばれる病原菌を持っているため国産とは混泳しない方が良いという話を聞くこともあります。

真実かどうかは定かではありませんが、高価な国産グッピーを飼育している場合は、リスクは避けたいので一緒に飼わない方が良いでしょう。このグッピーエイズと呼ばれる病気は発症すれば致死率100%と言われている恐ろしい病気です。

③ワイルドグッピー

ワイルドグッピーとは、人工的に養殖されたものでなく生息地で採集された天然物のグッピーのことです。

国産や外産よりも流通量は少な目で、値段は1ペアで1,000円~程度が標準です。

(熱帯魚)ワイルド・グッピー トカンチンス産(国産ブリード)(1ペア) 北海道・九州航空便要保温

たいへん残念なことですが、グッピーなどは特に増え過ぎて手に負えなくなって飼いきれなくなったことを理由に、

熱帯魚を川や池に放してしまう人々がいます。

その多くは日本の冬を越せず冬には命を落としていきますが、

沖縄や温泉地周辺・工場の温排水が流れる水路等の暖かい地域に密放流された魚は生き延び、繁殖してしまいます。

野生化したグッピーは代を重ねるうちに華やかな色彩を失い、

原種グッピーに近い外見になっていきます。

こうした魚を採集して稀に「ワイルドグッピー○○産」といった流通名で販売していることもあります。

「野良グッピー」ならではの素朴さを楽しんだり、

自分の手で再び掛け合わせて更に美しい品種を生み出していくファンも少なくありません。







グッピーの種類(品種)について

グッピーの品種改良は今もなお盛んで膨大な品種がいます。

品種を決定づける要素として体色や尾ビレの色・形の組み合わせによって、いろいろな名前がつけらており、その種類数も膨大になっています。

①体色での分類

  • ノーマル(グレー)
  • ゴールデン
  • タイガー
  • ブラオ(ブルー)
  • アルビノ

ノーマル(グレー)

グッピーの体色の基本色です。ノーマル、普通種とも言われ、優性遺伝のため他の体色よりも生まれやすい色です。野生種に多く見られます。

ゴールデン

金色というより黄色に近いです。アルビノと間違えやすいですが、メラニン色素がアルビノよりは多いので目の色は黒です。

タイガー

メラニン細胞がウロコの縁に集中し、全体的に網目のような模様になります。

ブラオ(ブルー)

青みがかった黒色です。ブルーとも呼ばれる事もあります。ブルーグラスグッピー同士の交配で25%程度の割合で生まれてくる個体です。ブラオは不要魚扱いをされる場合が多いので、一般的には価値が認められず流通していないのが現状です。

アルビノ

メラニン細胞をほとんど持たない個体です。大きく分けると、目の色が角度によって黒く見えるものと、どの角度から見ても赤い目のものの2種類があります。黒く見えるものはブドウ目、赤い目のものはリアルレッドアイアルビノと呼びます。

②尾ビレの形での分類

尾ビレの形も豊富で以下の様な種類があります。

  • ファンテール
  • デルタテール
  • ライヤーテール(レース系)
  • ライヤーテール(ソード系)
  • ソードテール
  • ラウンドテール
  • ピンテール
  • スピアテール

ファンテール

大きく開いた扇に似た形から、この名前が付いたようです。その美しさから人気のある種です。

デルタテール

デルタテールの特徴としては三角形をしており、トライアングルと呼ぶ人もたまにいます。

国産グッピーに多く見られるタイプです。

ライヤーテール(ソード系)

尾びれを横から見たときに三日月ような円を描いているような尾びれのことをライヤーテールといいます。

ライヤーテール(レース系)

デルタテールの中央がくぼんだような形状の尾ビレの事です。上下がきちんと伸長し、美しく整っていないとレース系とは言えません。

ソードテール

ソードという名前の通り、剣のように長く伸びた尾のことを言います。上部、下部ともに伸びたものはダブルソードと呼び、上部のみはトップソードと呼び、下部だけの場合はボトムソードと呼びます。

ラウンドテール

全体的に丸みを帯びていて、尾の大きさは様々で小さいものから大きいものまでいます。ワイルドグッピーはこの形が多いです。

ピンテール

ラウンドテールの中心が針のように突出するもので、大変魅力的で人気のある尾形です。

スピアテール

ピンテールと少し似ていますが、ピンテールの出現率は凡そ10~20%程度ですが、スピアテールは大体安定した表現をしています。

③尾ビレの模様での分類

尾ビレの模様も多彩ですが尾びれの色彩は大きく2種類に分かれます。ソリッド系(単色)とマルチカラー系(多色)以下の様な種類がいます。

  • ソリッド
  • モザイク
  • マルチカラー
  • グラス
  • レオパード
  • コブラ
  • タキシード
  • オールドファッション

ソリッド

尾ビレに模様が入っておらず、単色のものです。レッド、ブルー、イエロー、ネオン、ブラックなどがあります。単色のグッピーの中でも特に人気なのが、赤一色のグッピーフルレッドです。

モザイク

ザイク模様の派手な色彩をしていることが名前の由来です。ヒレの根本には黒か濃紺の発色があります。

マルチカラー

尾ビレが多色の柄で構成された種類です。グッピーの多くはマルチカラーです。

グラス

現在ではグラスというと尾びれにきれいな芝目模様が入るものを呼びますが、元々は体全体の透明度がガラスのように高くなるという遺伝的な要因です。

レオパード

黄色地に黒のスポットが入った柄になることからレオパード(ヒョウ)の名前で呼ばれる様になりました。

コブラ

毒蛇のコブラのような模様をしています。体の模様もコブラ模様になります。

タキシード

ボディー後半の黒色部(タキシード)と各鰭のコントラストが美しい種類です。中でもドイツイエロータキシードは国産グッピーを代表する様な品種です。

オールドファッション

オールドファッションは原種グッピーの色彩パターンに似ており、オレンジやブルーが不規則に表現されたものです。

まとめ:グッピーとはどんな魚?気をつけたい病気と特徴・品種について解説

  • グッピーは卵胎生メダカの一種でメスのお腹で孵化して稚魚が生まれてくる
  • グッピーのオスはヒレが大きく色がカラフルメスは体が大きくヒレが小さく色は地味
  • グッピーの寿命は1年位
  • グッピーには大きく分けると3つの種類がある
  • グッピーの魅力は価格が安く丈夫で綺麗で繁殖も簡単
  • グッピーの品種名は体色・ヒレの形模様で決まる

グッピーの基本的な情報をお伝えしてきましたが、大変魅力的な熱帯魚であることはご理解いただけたでしょうか?

飼育方法や繁殖方法のポイントについては次回以降の記事でご紹介していきますので、是非、ご覧になって下さい。