動物あれこれ

飼い主なら知っておくべき虐待としつけの境界線!あなたがしているのはどっちですか?

あなたはペットの虐待のニュースや特集番組を見たことがありますか?

ペットブームの裏に隠れて悪質なペット業者によるずさんな管理で多くのペットが被害を受けています。

最近でいえば、

ある動物愛護団体の元理事長が猫に暴行をくわえている動画がネット上に流れ
逮捕されたことは記憶に新しいのではないでしょうか。

こういったペットの虐待や暴行事件は画面の向こう側のことで、
自分には関係ないと思っているでしょうが、

かわいさ余って憎さ百倍なんて言葉もあるように、
ペットを我が子のようにかわいがっていた人ほど
しつけが行き過ぎて虐待になってしまったという話はよく耳にします。

あなたがしていることは本当に「しつけ」ですか?

あなたが気づいていないだけで虐待になっていませんか?

自分のしていることに少しでも疑問に思ったり不安になったのでしたら、
一度この記事を最後までご覧になってみてください。

あなたがしていることが「しつけ」なのか「虐待」なのかはっきりしますよ。

しつけと虐待の境界戦は学習心理学で区別する

しつけと虐待を区別するためには、
学習心理学という学問を知っておいて損はありません。

学習心理学では、生物におけるすべての学習タイプと学習行動を研究しています。

要は経験を積み重ねていくと人を含むすべての動物の行動が、
経験前と経験後でどのように変わっていくかを研究する分野です。

クラゲ獣医
クラゲ獣医
身近なところだと、犬の俺や伏せなんかの学習行動も、この学習心理学の対象だよ。

心理学とか怪しいな~

学問とかめんどくさいな~よくわかんないよ。

なんて意見もあるでしょうが、難しく考えないでください。
まずは「こんな考え方があるんだ~」といった程度に思ってもらえれば大丈夫です。

ここで学習心理学について知れば、
あなたがペットにしているしつけが
動物の行動的に正しいか間違っているかがわかるようになりますよ。

反射と刺激による4つの組み合わせを知ると上手にしつけができる

学習心理学には「オペラント条件付け」という言葉があります。

これは動物が報酬(ご褒美)や嫌悪刺激(罰)に対して
自発的に特定の行動を行うように学習することで、
犬のお手や伏せを覚えさせる過程がその典型的な例です。

オペラント条件付けでは、

  • 行動によって刺激が与えられるか消失するか、
  • その結果行動が増加するか減少するか

よって4つのパターンに分類されます。

行動が増える行動が減る
行動の後に刺激がある正の強化正の罰
行動の後で刺激がなくなる負の強化負の罰

ここまで読んでもよくわからないと思います。

まずは、

行動が増えると強化

行動が減ると

とご理解ください。

正の強化

正の強化とは

行動によって快刺激が得られる場合であり、行動は強化される状態。

ここで言う快刺激とは、

  • ご褒美(おやつやごはん)がもらえること
  • 遊ぶこと
  • 散歩
  • ほめること

などのことを言います。

犬を例にすると、

おやつをもらえるからお手や伏せをよくするようになった
ご褒美(おやつ)をもらえるという快刺激を受けて、お手や伏せという行動が増えた。

正の強化は典型的な、しつけのパターンです。
何か芸を覚えさせたいときは正の強化を意識して、
上手に芸ができたときは思いっきりほめてあげてください。

負の強化

負の強化とは

行動することによって不快な刺激が除去される場合であり、この場合も行動は強化される。

ここで言う不快な刺激とは、

  • 怖い
  • 痛い
  • さみしい

などの感情を起こさせる出来事のことをさします。

犬を例にすると、

見知らぬ人(郵便配達員など)が来たから怖い
→こっちに来るなと思い吠える
→仕事を終えて見知らぬ人が帰る

吠えたから見知らぬ人がいなくなったと犬が学習する。
⇒見知らぬ人が来るたびに吠えるようになる。

これは怖がりな子がよくする行動です。
時に問題行動となることもあるので気を付けましょう。

もし上記の例のように、

誰彼構わず見知らぬ人に吠えてしまうのであれば、
その人に協力してもらい「怖い」という感情を
の人がいると「うれしい」「楽しい」といった感情にかえてしまいましょう

具体的には、

吠えられている人におやつを渡し、犬におやつをあげてもらいましょう。
根気よく繰り返していけば、
見知らぬ人は怖いという感情から「おやつをくれるいい人」に切り替わってきます。

正の罰

正の罰とは

行動することで不快な刺激が与えられる場合であり、行動は減少する。

正の罰はうまく利用できればしつけができますが、
きちんとした知識がない人がやると逆効果になってしまうため使うべきではありません。

犬を例にすると、

部屋の中に置いたトイレの外でおしっこをしたから叩いて叱った。
→部屋の中でおしっこをしなくなった。

部屋の中でおしっこをする行動をしたら叱られたから
部屋の中の”トイレ”でもおしっこをしなくなった。

この例で問題になっているのが、
犬に不快な刺激(叩く)を与えてしまったことです。

飼い主はトイレの外でおしっこしたことを悪いことと判断して叩いたのですが、
犬は飼い主の意図を理解することができないため、
悪いこともしていないのに「おしっこ」をしたから叩かれたと学習しました。

だから部屋の中にあるトイレでもおしっこをすることはなくなってしまったのです。

こういった飼い主の意図通りにペットは理解してくれないので、
「正の罰」は知識のない人が利用するべきではないのです。

負の罰

負の罰とは

行動することによって快刺激が消失される場合であり、行動は減少する。

犬を例にすると、

犬と遊んでいたら、手を噛まれてしまったので遊ぶのをやめた。
→それ以降、遊んでいるときに飼い主の手を噛むことが少なくなっていった。

飼い主の手を噛んでしまって遊びという快刺激がなくなってしまった
⇒もっと長く遊んでいたいから飼い主と遊ぶときは手を噛まなくなった。

となります。

この負の罰もしつけではよく用いる手法です。

注意点として、ペットが何で遊んでくれなくなったのかを分かるようにしないといけません。手を噛んだことが悪いことと学習していないと見当違いのことをしなくなるかもしれません。

噛まれたときはオーバーに痛がり、
すぐに遊ぶことをやめ部屋から出ていくことで
ペットに噛むことは悪いことと覚えさせましょう。

根気よく続ければ次第に噛む回数が少なくなったりや噛む力が弱くなってくるでしょう。

ペットの飼い主なら知っておくべき虐待としつけの境界線まとめ

しつけとして、特にやってしまいがちなことに「叩く」という行為があります。

・人に吠えたから叩いた

・部屋の中でおしっこをしてしまったから叩いた

・ごはんを残したから叩いた

ペットはどの行動も悪いことだとは思っていません。

しかし、悪いこともしていないのに飼い主に叩かれたという記憶が残ります。

その結果、

ペットは叩かれることが嫌だから、飼い主に対して威嚇したり噛みついたりして攻撃的になってしまうのです。

これは特に年配の飼い主の方に多いです。噛むから叩く、叩かれるから噛むの悪循環になってしまうのでしつけであろうと暴力に入る行為はするべきではありません。

もしあなたの周囲に叩いてしつけをしようとしている人を見かけたら教えてあげてください。