こんにちは!管理人のクラゲです。
地域猫という言葉を聞いたことがありますか?
ここ十数年ほどで世間一般に浸透してきた言葉で、野良猫の糞尿・鳴き声などの問題を解決するために行われている活動を「地域猫活動」といい、この活動で管理されている猫を地域猫と言います。
地域猫という言葉が広まってきたといっても、いまだ野良猫と地域猫の違いを理解している方は少ないです。そのため一部で、「野良猫の世話をやめろ」といったクレームを入れる方もおられます。
長期的にみれば野良猫の数を減らしていくことができる活動ですが、興味のない方には単に野良猫に世話をしている迷惑な住民がいる程度の認識なのでしょう。
そこで、今回の記事で地域猫活動ではどのようなことをしているかを紹介し野良猫と地域猫の違いについてお話していきます。
地域猫活動って何をしているの?
地域猫活動とは野良猫を地域の環境問題としてとらえて、地域住民・ボランティア・行政の三者が協力しあって、飼い主のいない野良猫を適正管理しつつ徐々に数を減らしていき、暮らしやすいまちづくりを目指していくという活動のことです。
具体的対策は、
1.生まれさせない
地域にいるすべての飼い主のいない猫に去勢・不妊手術を行って、これ以上繁殖しないようにします。
2.集めない
置きエサは厳禁です。エサを何時間も置きっぱなしにすると、臭いにつられて近隣地域から猫が集まります。そうすると、新たな猫が居付いてしまい、いくら手術しても追いつきません。
エサを与える場合は、(1)手術済(または手術予定)の猫だけに、(2)毎日同じ時間、(3)必要最低限の量を与え、(4)対象の猫が食べた後はすぐに皿を片づけ、周囲を清掃します。
新来の猫は、元々いた場所にエサ場がありますので、エサを与えてはいけません。
3.フン被害対策
フンの被害は深刻です。猫トイレを設置して被害を減らします。
プランターに園芸用の土を入れ、猫のフンとまたたびを混ぜるだけで、猫トイレになります。
猫トイレの数は、地域に多い方が効果があがります。飼い主のいない猫は病気や交通事故などの危険が高く、寿命は4~5年と言われていますので、これらの対策をきちんと行うことで、徐々に数が減っていくことになります。
引用:練馬区ホームページ
このように長期的にみれば、野良猫の数を減らし地域の問題を解決することができる活動です。
しかし、一方でこの活動についてよく知らない方には単に野良猫の世話をしているはた迷惑な住民がいるという認識です。
そういったクレームを入れる人に対して上記のような説明ができれば無駄な近隣トラブルを減らすこともできるようになりますよ。
近隣トラブルを避けるために地域猫と野良猫の違いを説明しよう。
地域猫活動を知らない方にも説明できるように地域猫と野良猫の違いについて知りましょう。
- 野良猫とは飼い主のいない猫のこと
人の手で世話や管理をしていないので、発情期になれば鳴き声の問題や野良猫の数が増え、糞尿やゴミあさりの問題が出てきます。またワクチン接種やノミ・ダニ取りをしていないので病原菌や寄生虫をばらまいてしまう問題もあります。
外飼いの猫と野良猫が出会うことでケンカや飼い主の望んでいない交尾、ノミ・ダニや病気が感染するリスクがあります。
ここまで野良猫のデメリットを記載してきましたが、もちろんメリットもあります。
それはネズミや害虫の駆除にも少なからず貢献しているという点です。昨今問題になっている外来生物と競合することで外来生物の数を増やさない効果があります。
しかし前述の野良猫のデメリットが多いことや、野良猫はかわいそうという理由で保護されるため、野良猫の数はそれほど多くはありません。
また、外飼いの猫と野良猫の区別がつかないことがあるので、生息数をしっかりと計測したデータが少ないため野良猫の数を把握することは難しいです。
- 地域猫とは「地域猫活動」で世話・管理されている猫のこと
地域猫はもともと野良猫で、地域での野良猫の鳴き声や糞尿などの問題を解決し暮らしやすい街づくりを目指す地域猫活動により不妊去勢手術をした猫たちのことを言います。
不妊去勢をしているため発情は来ることはなく鳴き声の問題はなくなり、またその猫ちゃんたちは当代の命なので増えることはありません。
しかし、人の手で世話や管理をしないとゴミあさりや糞尿の問題が出てくるため、ボランティアの手や近隣住民の理解が必要となってきます。
野良猫と地域猫を区別するために、避妊去勢手術をうけた地域猫には耳カットがされています。
- 野良猫も地域猫も特定の飼い主がいない猫のこと
- 野良猫のおこす問題や数を減らすためにする活動を「地域猫活動」という
- 地域猫は必ず不妊去勢手術を受けている
- 地域猫は一見して野良猫と区別するために耳カットをしてある
地域猫の耳カット。左右でどんな意味があるの?
野良猫と地域猫を一目で判断するために、地域猫は耳をV字にカットしてあります。その見た目から桜の花びらを連想できるため、さくら猫と呼ばれることもあります。
この耳カットは、不妊去勢手術をしているときに一緒にするので猫には無駄な痛みを与えることはありません。
地域により耳カットのルールは違いますが、おおむね右耳のカットはオス猫、左耳のカットはメス猫となっています。
しかし、地域猫活動が盛んでない場所では耳カットのルールもあったりなかったりするので一度避妊去勢された猫でも誤って捕まえられてしまうこともあります。
特にメス猫は外から手術をされたかどうかわからないため耳カットは全国で統一するべきことでしょう。
ちなみにオス猫は陰嚢(玉袋)を触ってみれば去勢をしてあるかわかります。
まとめ。町で地域猫を見かけたら見守りましょう
あなたが地域猫活動に積極的でなくても構いません。
しかし猫も命を持つ生き物です。あなたの都合で無理に追い払ったり傷つけたりはしないでください。
もしあなたの住む地域で耳カットをされた猫を見かけたら世話をしないまでも遠くから優しく見守ってあげてください。