あなたは猫ちゃんのブラッシングにどのようなイメージをお持ちでしょうか?
「猫が嫌がる」「毛がうまく取れなくてストレス」など、マイナスなイメージを持ったならブラッシングのやり方を間違えているのかもしれません。
猫ちゃんにするブラッシングには意味があります。
理由を理解して、上手にブラッシングを行えるよう頑張ってみませんか?
猫のブラッシングはなぜ必要?
①抜け毛の対策
猫を飼っている方はお分かりかと思いますが、毛が大量に抜けますよね。
猫はよく自分の体を舐めて毛づくろいを行っており、これをグルーミングと呼び、
- 毛並みをよくする
- 抜け毛を取り除く
目的で体をなめているのです。
しかし猫の抜け毛はとても多いので、グルーミングだけではとても追いつきません。
ブラッシングで抜け毛を取り除いてあげることにより、多少なりとも抜け毛を防止することができます。
②毛球症の予防
猫の病気の一つに「毛球症(もうきゅうしょう)」というものがあるのをご存知でしょうか?
毛球症とは胃や腸の中で毛が絡まって球状になり、様々な病状を引き起こす病気のことです。
グルーミングによって舐めとられた毛は飲み込まれて体の中に入り、通常ですと便と一緒に排出されるか嘔吐によって口から外に出されます。
しかし毛が胃や腸の中で絡まって球状になると、その排出がうまくいかなくなり閉塞を起こすこともあります。そういったことをなるべく防ぐためにも、余分な毛を取り除くブラッシングが必要になってくるのです。
③リラックスやアログルーミングの効果
猫のコミュニケーションの一つに「アログルーミング」というものがあります。
アログルーミングとは他の猫の体をグルーミングしたり、お互いに舐め合ったりする親愛行動です。
猫のグルーミングにはリラックス効果がありますが、ブラッシングはこれに近い効果があります。
ブラッシングしてあげることにより、人間も猫に対してアログルーミングと同じようなコミュニケーションを取ることができるのです。
ブラッシングが嫌いな猫は逆にストレスになる場合もありますので、適度に行うようにしましょう。
④猫の病気やケガのチェック
猫の病気で意外に多いのが脱毛や皮膚炎です。
これらの病気は普段猫の毛に隠れてしまい見落としがちで、ブラッシングを定期的に行うことにより、そういった病気やケガの早期発見につながります。
他にもフケやノミなど毛や皮膚に関するトラブルは色々ありますので、猫のブラッシングはとても重要です。
猫の上手なブラッシングのやり方
①猫が好きな部分から行う
猫の上手なブラッシングのやり方1つ目は「猫が好きな部分から行う」です。
普段猫を撫でていて、「ここを撫でられると嬉しそうだな」というツボはありませんか?
顎の下、おでこのあたり、背中などいつも撫でられて気持ちよさそうな場所や、嫌がらないところから始めるのがおすすめです。
ブラッシングが嫌いな猫なら、部位ごとに少しずつ行うのがおすすめですよ。
ブラッシングが大丈夫な猫でもお腹やお尻のあたりは嫌がる場合もあるため、そのような部位はほどほどでOKです。
②毛並みに沿って行う
猫の上手なブラッシングのやり方2つ目は「毛並みに沿って行う」です。
ブラッシングを行う時には、猫の毛並みに沿ってブラシをあてるようにしましょう。違う方向に行うと毛が絡まったり、猫がストレスを感じたりする原因になります。
毛を無理やり取り除くというよりは、毛並みを整えることを意識して優しく行ってあげてくださいね。
③しつこくやりすぎない
猫の上手なブラッシングのやり方3つ目は「しつこくやりすぎない」です。
抜け毛ではない毛を取りすぎてしまう場合もあるため、猫の様子をよく見ながら適度に行ってあげてくださいね。
また、強い力でブラッシングしたり、毛の引っ掛かりを取ろうとして無理やり引っ張ったりするのもやめましょう。
ブラッシングにおすすめの猫用ブラシ
猫用ブラシにも様々な種類がありますよね。可能でしたら、用途によっていくつかのブラシを使い分けするのがおすすめです。
短毛種・長毛種でおすすめのブラシは変わってきますので、お家の猫ちゃんに合うタイプを選んでみてくださいね。
- 短毛種:毛が短いので固いブラシだと皮膚を傷つける恐れがあるため、柔らかめのブラシがおすすめ
- 長毛種:毛が長く絡まりやすいので、先が細く固めで梳かしやすいタイプのブラシがおすすめ
①(短毛種の猫におすすめ)ラバーブラシ・シリコンブラシ
ラバーブラシ・シリコンブラシは柔らかいゴムやシリコン素材でできたブラシです。
摩擦によって猫の毛を優しくキャッチしてくれますので、短毛種の猫に特におすすめですよ。
②(長毛種の猫におすすめ)ピンブラシ・スリッカーブラシ
ピンブラシは金属製のピンがたくさん並んだブラシです。先端が丸くなっているものを選ぶようにしましょう。
スリッカーブラシはピンブラシよりも細めのピンが付いており、商品によっては先端が「く」の字のように曲がったものもあります。
どちらもピンが少し固めで毛を引っ掛けて取り除くことができるので、毛が絡まりやすい長毛種の猫におすすめです。
③(毛種問わず仕上げにおすすめ)獣毛ブラシ
獣毛ブラシとは豚や猪など動物の毛が使われたブラシのことで、革のお手入れに使うブラシと形がよく似ています。主に毛艶を出すための仕上げで活躍します。
特に短毛種にはソフトタイプ、長毛種にはハードタイプがおすすめです。
短毛種は長毛種に比べて毛の厚みがないため、ハードタイプだと皮膚を傷つける可能性がありますので注意しましょう。
④(毛種問わず仕上げにおすすめ)コーム
コームは歯がいくつも並行に並んだ櫛タイプのもので、毛並みを整えるのに向いています。
ブラッシングの仕上げや、絡まった毛を解くのにおすすめですよ。
番外編・定番ブラシと変わり種商品
ファーミネーター
猫飼いさんの間で話題のロングセラー商品です。
「びっくりするくらい毛が取れる」と話題ですので、ご興味がある方はチェックしてみてくださいね。
ねこじゃすり
猫の舌を再現したやすりタイプの商品です。
「まるでグルーミングのような感覚に猫もうっとり」と評判ですよ。
まとめ:ブラッシングを上手に行って猫ちゃんとリラックスタイムを過ごそう
猫ちゃんのブラッシングは飼い主さんにとってもなかなか大変ですよね。
以下のポイントを意識して、なるべく気持ちよいと思ってもらえるよう頑張ってみましょう。
- 猫ちゃんになるべくストレスをかけない方法を考える
- 猫ちゃんに合ったブラシを選んで使い分ける
猫ちゃんの気持ちよさそうな表情で、飼い主さんもリラックスの一時を過ごせます。
ぜひブラッシングを日課として行ってみてくださいね。