こんにちわ!管理人のクラゲです。
人の食事に興味津々の猫ちゃん。どんなに気を付けていても
みたいに盗み食いをしてしまったなんてこともあるでしょう。
そんな味の濃い人の食事を猫が食べてしまったとき、体の中では何が起こるか知っていますか?
なんて考えでいると、後戻りのできない重大な病気になることも・・・・
後悔しないためにも、「塩分の濃い食事を食べたことで起きる猫ちゃんの体の中の変化」について知っておきましょう!
猫が塩を食べてしまったときは新鮮な水を飲ませよう!
どんなに注意していても、目を離したすきに猫ちゃんが”塩分の濃い食品”を食べてしまうこともあります。
食べたものが一般的に猫にとって毒(キシリトール、ユリ、ネギ類、チョコレートなど)になる物であれば、すぐに動物病院に電話相談するなど行動するでしょうが、
多くの人は自分たちが日常的に食べているものだからと、その場では怒るものの、
と考えて、あまり危機感を覚えません。
確かに一回や二回、人の食事を盗み食いしてしまっても体調を崩すことはないでしょう。しかし、たかが塩分されど塩分。どんな物質でも摂取しすぎると中毒になり体を壊す原因になります。
もし猫ちゃんが塩分の濃い食品を口にしているのを見かけたら、とにかく新鮮なお水を飲ませ、尿に塩分を排泄させましょう。
塩分の濃い食事を食べてしまったとき猫の体ではどんな変化が起きているの?
塩分の濃い食事は、猫だけでなく人にも毒になりえます。
人が塩分の高い食事をとり続けると生活習慣病になることは多くの方はご存知でしょう。
生活習慣病は、以前は「成人病」と呼ばれていましたが、成人病は子供の頃からの悪い生活習慣によって起こることがわかり、1996年に厚生省が「生活習慣病」と改称しました。
ここで言う悪い生活習慣には、塩分の濃い食事をとり続けることも含まれます。
(他には肥満、飲酒、喫煙などがありますが、猫ちゃんには関係ないものもありますね。)
人の場合、食習慣が原因となる生活習慣病には、主に以下のものがあります。
- 糖尿病
- 肥満症
- 高脂血症
- 高血圧症
- 大腸がん
- 歯周病
この食習慣が原因となる病気は猫ちゃんにも起こります。
特に塩分の濃い食事や人の食べ物を常習的に食べていたら、高血圧症の可能性も!
塩分(ナトリウム)を過剰摂取すると血液の浸透圧を一定に保つために血液中の水分が増え、結果的に体内を循環する血液量が増えます。このため、末梢血管の壁にかかる抵抗が高くなって血圧が上昇します。
つまり、
- 塩分の濃い食事をとると体の循環血液量が増え、血圧が高い状態ができる。
- 血圧が高くなると、細い血管(末梢血管)にかかる圧力が高くなる。
- 細い血管が密集する臓器(腎臓)に負担がかかる。
- 高血圧の負担に腎臓が耐えられなくなり、腎臓の機能不全が起こる。
- 最終的に、腎不全になりおしっこが全くできなくなる。
人よりも体の小さい猫ちゃんでは、
少しの量でも塩分過多になり高血圧症をおこすリスクがあります。
その結果どうなるかというと、
腎臓に負担がかかり最終的には腎臓病や腎不全といった治ることのない病気に。
一度や二度であれば、健康に害は出ないかもしれません。
しかし、塩分はある意味依存症の高い物質です。
塩分の濃い食事は人も猫ちゃんもおいしく感じるため、
健康に悪いとわかっていても味の濃い食事を好む人が多いのです。
そのため、人の食事を一度食べて気に入ってしまったら、
猫ちゃんは常習的にほしがる可能性が高くなります。
猫の塩分の致死量はどれくらい?
塩分にも致死量が存在します。
(致死量とはある物質を摂取した際、死に至る量のこと。個体差や動物種差があるため厳密に値は決まっていない)
ちなみに猫の塩分の致死量は1kgあたり4g以下と言われています。
- 体重4kgの猫:16g以下の塩分が致死量
- ティースプーン3杯分
平均的な体重の猫が4kgなので、だいたい16gほどの塩が致死量となります。これはティースプーン3杯分にあたります。
もちろんもっと体重の軽い猫ちゃんや子猫、元々持っている免疫によっても致死量は変わりますので猫が誤って塩を舐めてしまった!なんてことはないようにしましょう。
引用元:ねこちゃんホンポ
塩分の濃い食品って何があるの?
猫ちゃんが好んで食べてしまう塩分の濃い食品としては、主に以下の3つが考えられます。
- 加工食品
- おやつ
- 魚介類
猫用のおやつにはいろいろなものが売られていますが、
中には少量でも塩分の高い猫用おやつがあるため、あげすぎには注意です。
(袋に記載されている量を守りましょう。)
ほかにも、
ハムやソーセージ、サラミ、塩シャケなど
製造過程で多量の塩を使ったものは
誤食してしまわないように気を付けましょう。
海水魚だから塩分が濃い。淡水魚だから塩分が薄いというわけではありません。
すべての生き物は体内の塩分濃度をコントロールできるので、海水魚を食べても塩辛くはありません。
食材そのものよりも、加工の段階でどれだけ塩分が含まれるかがポイントになります。
猫の塩分中毒の事故例
最近ニュースにもなりましたが、ソルトランプをなめて食塩中毒になってしまった猫ちゃんの話を覚えている方もいるのではないでしょうか?
事件が起こったのはニュージーランドですが、日本でも十分に起こりえることですので注意が必要です。
https://nlab.itmedia.co.jp/nl/articles/1908/13/news033.html
ソルトランプ(岩塩ランプ)とは、
岩塩でシェードが作られたランプで、
2億5千年ほど前に形成された
ヒマラヤ山脈の岩塩を削り出して作られた天然素材のランプです。
その最大の効果は、
「点灯しておくことで天然のマイナスイオンを発生し、防塵効果などがあること。」らしいですが、正直なところ効果のほどはわかりません。
ニュースを受けて猫飼いさんはお家に置かない方がいいものの一つであることはわかりますね。
まとめ:猫が塩分を摂るとどうなるの?致死量や人の食事を食べたときの対処法は?
猫ちゃんは完全肉食動物です。
獲物となる動物の肉だけでなく、血液も食べているので意外と塩分には強いです。
動物の血液は生理食塩水と同じ塩分濃度です。
生理食塩水は0.9%の食塩水ですので、1L の水に対して食塩9gが含まれています。
一度生理食塩水をなめてみてください。思ったより塩辛いと感じるでしょう。
しかし、塩分には依存性もあります。一度、塩分の濃い食事をとると次から薄い塩味は物足りなくなります。一度塩分の濃い食事を食べてしまっても、多くの場合すぐに健康に影響は出ないでしょう。
ですがそれが続けば、積もり積もって猫ちゃんの体を壊す原因となります。
猫ちゃんに健康で長く生きてもらうためにも、人の食事(特に加工食品)をあたえないでください。