スナネズミって本当にかわいいですよね!しかし、かわいいだけで繁殖をしたら後々大変な思いをするかも…。
★スナネズミの繁殖を考えている方
★スナネズミの繁殖について知識をつけたい方
★スナネズミの性別の見分け方を知りたい方
★仔スナネズミの成長について知っておきたい方
こちらの記事では、スナネズミの性別の見分け方や繁殖方法についてご紹介します。興味のある方はぜひ最後までご覧ください。
スナネズミの繁殖をする前に
スナネズミの繁殖をする前に、気をつけてほしいことがあります。
こんなはずじゃなかった…と後悔しないために、また生まれた新たな命のためにも計画的に繁殖をおこなってくださいね。
ネズミの仲間なので一度にたくさん生まれる
スナネズミはネズミの仲間なので、一度に平均で3~7匹の子供が生まれます。
生まれた全てのスナネズミを飼育できますか?または里親を見つけられますか?
子供が増えれば、金銭や飼育スペースなどもたくさん必要なため、飼い主に負担がかかります。
きちんと生まれてきたスナネズミ全員の未来を保証できないようならば、繁殖はしないでください。
責任もって飼育できるのか
今まではオスとメス2匹だけだったスナネズミが、これからは子供たちも含めたくさんのスナネズミの面倒を見ることになります。
全員に愛情を注いであげられますか?病気になった時は全員を病院に連れて行けますか?
たくさん飼育するという事は、それだけ責任も増えるという事になります。
小さくても大切な命ですので、きちんと飼育できる環境を整えてから繁殖をおこなってくださいね。
繁殖する前に性別や妊娠期間などについて知っておく
スナネズミを繁殖させる前に、まずはオスとメスの見分け方や妊娠期間などについて知識をつけておきましょう。
性別の見分け方
メスは肛門から生殖器までの距離が短いですが、オスは長く、立派な睾丸がついていますのでコツをつかめば簡単に見分けられます。
性別は繁殖する前だけでなく、生まれた仔スナネズミの性別を判定する場合にも必要な知識になってきますのでオスメスの違いを必ず理解しておきましょう。
性成熟
スナネズミの性成熟は生後9週目以降といわれています。
しかし、性成熟したからといってすぐに繁殖するのは実はおすすめではありません。
性成熟=大人になったということではなく、あくまで繁殖できるようになったというだけですので、体はまだ成長途中の場合があるためです。
早く繁殖したい場合でも、出来れば生後3か月である13週以降まで待つことをおすすめします。
性周期
スナネズミの性周期は、オスは性成熟以降はいつでも繁殖が可能になり、メスは定期的に発情がきます。
メスの発情はだいたい4~7日周期といわれており、メスがオスの交尾を受け入れるのは発情期のみといわれていますので、交尾を確認したらその日から出産日を予測できます。
妊娠期間
スナネズミの妊娠期間は23日~26日といわれています。
妊娠~子育て中は、タンパク質を豊富に含むエサを与えます。実験動物用飼料の繁殖期用フードがお手軽ですが、普段のエサにタンパク質を多く含むもの(少量のドッグフードやゆでたまごなど)を追加で与えても大丈夫です。
後分娩に気をつける
スナネズミは出産直後に発情がやってきます。
そのため、オスを同居したままにすると出産直後に交尾し、すぐにまた妊娠してしまいます。
メスは子育てが終わる頃にまた次の子供が生まれ、このことを後分娩といいます。
親スナネズミの体の負担も大きくなりますので、後分娩はしないようにオスはメスが妊娠したことがわかったら、出産までに必ず別に飼育するようにしてください。
繁殖の流れについて
スナネズミの繁殖をおこなう場合の流れとしては、
- オスとメスを同居させる
- 交尾
- 妊娠中
- 出産~子育て
- 離乳
になります。
①オスとメスを同居させる
オスとメスを別々に飼育している場合は同居をさせましょう。
突然一緒に入れるとケンカする恐れがあるため、飼育ケースを数日間隣同士にしてお互いの存在やにおいを覚えてもらい、初めは網越しに対面させるなど様子を見ながら合わせます。
同居が成功したと思っても、数日は些細なことでケンカすることがあり、場合によっては殺し合いのケンカに発展しますのでこまめに様子を見て、ケンカの兆しが見えたら必ず分けてください。
上手く同居できればあとはスナネズミ達のタイミングに任せます。
②交尾
運よく交尾が見ることができれば出産日を予測しやすいですが、知らない間に交尾していることもあります。
その場合は同居日から発情周期の4~7日間で交配したとして出産日を予測したり、お腹が膨れてきたら出産が迫っていると考え、妊娠が確定したらオスは別居しましょう。
③妊娠中
初期段階では普段といつも通りに生活している親スナネズミですが、毎日少しずつ体重が増加したり、お腹が膨れてきます。
与えているエサの量はいつもと同じなのに、体重が毎日増加する場合は妊娠を疑いましょう。
また、お腹の膨れ具合は数が多ければ多いほどよくわかります。
お腹のふくらみがわかるようになれば数日中に出産しますので大掃除(敷材の全交換)は早めに済ませておき、出産後~生後21日頃まではエサと給水器の水替えのみにし、掃除は控えましょう。
④出産~子育て
出産後は親スナネズミはとても神経質になっていますので、生まれたことがわかったら覗かずに、出来るだけ静かな環境を用意しましょう。
普段は人に慣れている仔でも、出産となると本能的に仔スナネズミを守ろうとするため、スナネズミを守れないと親スナネズミが感じてしまうと些細なことが原因で子供を食べてしまう”仔喰い“がおこってしまったり、育児放棄をすることがあります。
仔スナネズミはとてもかわいいですが、仔スナネズミが自由に飼育ケース内をうろうろしたり、目が開く生後16日目頃まではエサと水のみ交換する程度で、あとはそっとしておきましょう。
⑤離乳
スナネズミの離乳時期は生後21~24日頃です。
離乳とは、仔スナネズミが親と同じエサを食べ始めて乳離れすることです。
離乳食などは特に用意する必要はなく、完全に離乳する前からハードタイプのペレットでも親スナネズミのマネをして一生懸命齧ってみたりして食べられるようになります。
離乳したら親スナネズミと分けても大丈夫ですので、オスの仔スナネズミは親やメス兄弟と交配しないためにも、生後9週目(生後70日)前後までにメスと分けて飼育しましょう。
仔スナネズミの成長過程
スナネズミは生まれた時点では毛も生えておらず、目も開いていません。
見た目も生まれた時点ではピンク色で別の生き物みたいですが、離乳までは生まれて1か月もかからないため、毎日の成長が目まぐるしいです。
こちらでは、画像と一緒に離乳時期である生後21日目までの成長過程をご紹介します。
出産日(0日目)~4日目
生まれた時点では3g前後で、毛も生えていません。耳もまだ閉じており、目の色は生まれた時点で黒目かルビーアイか違いが分かりますが、目は開いていません。
スナネズミの毛色によっては、少しずつ皮膚の色(ピンク部分)が黒くなってきます。
5日目~10日目
生後5~10日目は、毛が少しずつ伸びてきて毛色がよくわかるようになります。
また、耳が立ち耳介(耳の穴)が開きます。
11日目~15日目
伸びてきていた毛が生後15日頃にはほとんど生えそろいます。
目はまだ開いていませんがよく動き回るようになり、見た目もスナネズミらしくなります。
16日目~20日目
生後16日目以降に目が開き、固形物をかじったりして離乳の練習をします。
また、自由に動き回ります。
21日目~
生後21日目を迎え、そろそろ離乳時期になります。
体はまだ小さいですが、親スナネズミのように敷材を掘ってみたり、巣材をほぐしてみたりとスナネズミらしい行動がよく見られるようになります。
まとめ:スナネズミの繁殖について
スナネズミの繁殖についてご紹介しましたが、いかがでしたか?
今回の記事のポイントは、以下の通りです。
- スナネズミは一度で平均3~7匹の子供が生まれるため計画して増やすこと
- 生殖器の長さで性別を見分けられるようになろう
- スナネズミの妊娠期間は23~26日間
- 出産後すぐに発情があるので、後分娩に気をつけよう
- オスとメスの同居はケンカにならないように慎重におこなう
- 離乳は生後21~24日頃
スナネズミの繁殖はそこまで難しくありませんが、オスとメスの同居は慎重におこないましょう。