こんにちは!管理人のクラゲです。
そんな疑問・お悩みを解決するために
この記事では3月の季節湯「ヨモギ風呂」についてご紹介していきます。
- 3月の季節湯「ヨモギ風呂」とはどんなお風呂なのか
- ヨモギ風呂の作り方や入浴時の注意点
- 手軽にヨモギ風呂を楽しめる入浴剤・温泉施設
- ヨモギ風呂の効能・副作用について
ヨモギと言えば道路や空き地、道端など
いたるところに生えている野草(雑草)ですが
元々は医療用に使われていた「薬草」です。
一般にはあまり知られていないヨモギの力を
ぜひ体験してみて下さい。
ヨモギ風呂とは?どんな意味があるの?
3月の季節湯「ヨモギ風呂」は
その名の通りヨモギを使った薬湯です。
なぜヨモギを使うかというと、
- ヨモギの旬が3~5月
- 日本各地に自生している身近な植物
- 昔から医療用の薬草に使われてきた
などの理由が関係していると思われます。
身近に生えている植物ながら
医療用に使える効果があり、旬の始まりが3月。
花言葉は「幸福、平和、平穏」
そしてヨモギは行事にも登場し、
- 3月のひな祭りでは菱餅に
- 5月の端午の節句では軒にさして
のように使うことで
子どもたちに降りかかる邪気を払い、健康と幸福を願います。
このような使われ方・理由があることで
ヨモギが3月の季節湯に数えられるようになったのでしょう。
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ヨモギ風呂のやり方・作り方は3つ
ここからはヨモギ風呂のやり方・作り方とそのコツを解説していきますね。
ヨモギ風呂の作り方は以下の3つです。
- 生のヨモギを煮出す方法
- 乾燥させたヨモギを使う方法
- ヨモギチンキを作って使う方法
※ヨモギ風呂は自己責任の元で行ってください。
生と乾燥を別々に紹介するのは
同じ量のヨモギをお湯に溶かしたとしても
成分の出方に違いが生まれるからです
①生のヨモギを煮出す
生のヨモギを使う場合のヨモギ風呂のやり方ですが、
「生」ということは
ヨモギの細胞は生きているということ。
海に生えている昆布と同じく
生きている状態では
ヨモギの成分は溶け出ていきません。
そのためひと手間加える必要があります。
※50℃以上で煮込むor乾燥させるorすりつぶす
- 生のヨモギ5~10本ほど準備して水洗い
薬効を求める場合、新芽でなく緑の濃い葉を使う - ヨモギを細かく刻みお茶パックに詰める
- 熱湯で5~10分程度煮詰めて抽出液(煮汁)をつくる
- 抽出液だけをお風呂に入れて入浴する
煮詰める以外に↓の方法でもOK
- ヨモギを乾燥させてからお風呂に入れる
- 生のヨモギをすりつぶして、搾り汁を入れる
ヨモギの新芽はアクがなく料理に向いていますが
ヨモギ風呂として薬効を重視するなら
濃い緑色になったヨモギを使いましょう。
②乾燥させたヨモギを使う
次に乾燥ヨモギを使ったヨモギ風呂のやり方です。
- 購入or干して、乾燥ヨモギを準備する
- 20~30g程度の乾燥ヨモギをお茶パックに詰めてお風呂に入れる
より成分を出したいなら
鍋で煮詰めて抽出液を作りお風呂に入れてください。
乾燥させたヨモギは細胞が死んでいるので
そのままお風呂に入れるだけで成分がお湯に溶け出ていきます。
ヨモギを乾燥させるのが手間なら
「乾燥ヨモギ」や「ヨモギ茶」がオススメです。
③ヨモギチンキを使う方法
ヨモギ風呂の作り方3つ目は
「ヨモギチンキ」を作ってそれをお風呂に入れる方法です。
ヨモギチンキを自作する必要がありますが
お風呂に入れる以外にも
虫刺されやかゆみ止め、化粧品や飲み薬代わりに使えます。
そんなヨモギチンキの作り方は以下の通り。
【用意するもの】
- ガラス瓶
- アルコール(40度程度のウォッカや焼酎、ホワイトリカーなど)
- 生のヨモギ(葉、茎、根):ガラス瓶の半分~8割ほど埋まるくらい
【作り方】
- 採取した生のヨモギ(葉、茎、根)を水洗い
- 洗ったヨモギを適当な大きさに切り、ガラス瓶に詰めていく
- 詰めたヨモギ全部が浸るようにアルコールを注ぎ、瓶の蓋を閉じる
- 1週間ほどたち、アルコールに色(成分)が溶け出たらヨモギを取り出して完成。
【ヨモギチンキを使ったヨモギ風呂】
- ヨモギチンキを適量(お好み)お風呂に入れて入浴するだけ
ヨモギを浸している時間が長いほど
ヨモギチンキに成分が溶け出ていきますが、
アルコールが蒸発し
ヨモギがアルコールの外に出てしまうと
カビが発生することがあるのでご注意下さい。
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手軽にヨモギ風呂をやるなら入浴剤がオススメ
ヨモギ風呂自体それほど点はかかりませんが、
準備が面倒くさいと感じる方もおられるでしょう、
そんな時は簡単にヨモギ風呂ができる入浴剤がオススメです。
ヨモギ風呂を体験できる銭湯・温泉施設はある?
ヨモギ風呂はお家で簡単にすることもできますが、
せっかくなら体を伸ばせる
銭湯や温泉施設で体験してみたいものですね。
なのでヨモギ風呂をしている銭湯・温泉施設を調べてみました。
軽く調べただけですが、
↑の銭湯・温泉で過去にヨモギ風呂を開催したことがあるようです。
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ヨモギ風呂の効能や危険性
ヨモギ風呂に入浴することで
期待できる効果効能や副作用・リスクについても見ていきましょう。
成分と効能
まずはヨモギの葉に含まれる栄養成分とその効能について。
ヨモギに含まれる主な栄養成分を以下の表にまとめます。
ヨモギの成分・栄養 | 特徴 |
クロロフィル(葉緑素) | 緑色の天然色素。抗酸化機能があり、 血中コレステロールを下げる働きや 抗アレルギー・抗腫瘍・高血圧を改善する作用などがある |
タンパク質 | 食物繊維の半分ほどの量のタンパク質が含まれる。 人の三大栄養素のひとつ。アミノ酸で構成され、 筋肉や臓器、ホルモンの材料となるだけでなく エネルギー源ともなる重要な栄養素。 |
食物繊維 | 人の消化酵素で消化されない食物中の難消化性成分。 水に溶けない(不溶性食物繊維)と 水に溶ける(水溶性食物繊維)に分かれる。 |
ミネラル類 | 主にカルシウム、カリウム、鉄、リン、亜鉛、銅、 マンガンを含む それぞれに様々な効果がある他 体内で合成できないため食物として摂る必要があり、 不足した場合は「欠乏症」、摂りすぎた場合は 「過剰症や中毒」を起こし身体に不調が発生する。 |
ビタミン類 | 主にビタミンA、B1、B2、B6、C、E、K、葉酸、 ナイアシン、パントテン酸を含むビタミンのほとんどは体内で合成できないため 食物として摂る必要がある 人が健全に成長し健康を維持するのに不可欠な栄養素。 |
βカロテン | ビタミンAに変換されて作用する栄養素。 ビタミンAに変換されると皮膚や粘膜の健康を維持、 光刺激反応、細胞の増殖や分化などに関わる βカロテンの状態では抗酸化作用および免疫賦活作用など。 |
シオネール | 精油成分の一つ。 爽やかな香りとスッキリした味を持つ成分で 食品添加物、香料、化粧品、口中清涼剤やせき止めに配合され、 炎症や痛みを和らげる作用、白血病細胞を殺す作用、 副鼻腔炎の治療に効果があるとされる |
フラボノイド | ポリフェノールの一種で野菜や果物などの色素や苦み成分。 紫外線による活性酸素から身を守る抗酸化作用 種子を害虫から守るために抗菌作用や殺菌作用があるため 肌の炎症を緩和する効果が期待できる |
ピネン | 精油成分の一つ。 吸引することで副交感神経系が優位となり、 生理的リラックスがもたらす作用があり 睡眠改善効果あるといわれている |
ツヨン | 精油成分の一つ。 メントールの様な香気を持つ精油で、 強い抗菌効果や防腐効果がある |
ヨモギには上の表に記載した成分を含むことで
抗炎症作用、リラックス・安眠作用、抗菌作用に優れた効果を発揮します。
- 血行促進効果
- 肩こり・腰痛などの痛みの緩和
- 美肌効果
- 冷え性・むくみの改善
- 切り傷の殺菌作用
- ニキビ・汗疹の改善
- アトピー性皮膚炎の改善
- 婦人科系疾患の改善(生理痛の緩和・生理不順の改善など)
- 安眠効果・ストレス解消
副作用や危険性はある?
次にヨモギ風呂での副作用や危険性について見ていきましょう。
結論から言えば
ヨモギ風呂に入ると以下のリスクが出る可能性があります。
- ヨモギはキク科の植物であるため、キク科アレルギーを持つ人はアレルギー症状が出る。
- ヨモギの成分「ツヨン」に子宮収縮作用があり、妊娠中だと流産・早産を起こす。
ですがご安心ください。
ヨモギ風呂に入浴しても
成分すべてを体内に取り込むわけではないため
リスクのある人であっても
よほど大量のヨモギを使わない限り
上記リスクが起こる心配はいりません。
ヨモギ風呂自体は赤ちゃんでも入ることのできる
安心安全な入浴方法で
肌荒れに対しての効果が高く
肌の炎症やかゆみを抑えてくれるので
アトピー肌をコントロールするのにも一役買ってくれますよ。
ヨモギ風呂のアトピーへの効果を知りたい方はこちら
⇒ヨモギ風呂とアトピー
ヨモギ風呂で入浴する時の注意点
最後にヨモギ風呂に入浴するときの注意点をまとめますね。
基本的には食材を使ったお風呂と同じく
残り湯での追い炊き・洗濯に注意が必要です。
自動運転・追い炊きはできるが「非推奨」
ヨモギ風呂をする際、
お風呂の自動運転や残り湯での追い炊きは
基本的にしない方がいいでしょう。
できなくはないのですが
ヨモギ風呂は食材を使ったお風呂と同じく
以下の可能性・リスクがあるため
- 袋に入れていても、ヨモギのカス(繊維)が漏れ出る
- ヨモギの成分がお風呂機器内部の汚れになる
自動運転や追い炊きをしてしまうと
機器の配管内にヨモギのカスや成分が入り込み
設備の劣化や汚れの原因となる可能性があるので
このブログではヨモギ風呂での
自動運転や追い炊きは非推奨としています。
残り湯での洗濯も非推奨
ヨモギ風呂をした後は残り湯での洗濯も非推奨です。
洗濯ができないことはありませんが、
残り湯で洗濯をすると
- 洗濯物への色・香り移り
- 洗濯機への汚れ
となる可能性があるので
基本的にはヨモギ風呂の残り湯で洗濯はしない方がいいでしょう。
ヨモギ風呂の効能や作り方まとめ
最後までご覧いただきありがとうございました。
この記事のポイントは以下の通りです。
- 3月の季節湯は「ヨモギ風呂」
- ヨモギは旬が3月。身近に生えている植物ながら有用な効果を持ち、邪気を払うと考えられている
- ヨモギ風呂の作り方は大きく3つ。「生のヨモギを使う」「乾燥ヨモギを使う」「ヨモギチンキを使う」
- ヨモギ風呂を準備するのが面倒なら入浴剤がおすすめ
- 全国の銭湯・温泉施設でもヨモギ湯は開催されている
- ヨモギ風呂は特に皮膚トラブルに対して効果が期待できる
- ヨモギ風呂は赤ちゃんでも入れる安心安全な入浴法だが、一部の人が大量にヨモギを使った場合は副作用が出る恐れがある
- ヨモギ風呂に入るときは自動運転・追い炊き・洗濯には使用しない方がいい
ヨモギと言えば
草団子やヨモギ団子などの甘味から
天ぷらやおひたし、スープなどのおかずまで
主に食用として使われますが、
食用に向いているのは柔らかい新芽だけで
成長すれば固くなりアクも出てきます。
しかしその分、薬効が高まるため
肌荒れや冷え症、むくみなんかに効果的。
抗炎症作用やリラックス作用、抗菌作用で
アトピー肌にも効果が期待できます。
肌の痒みにお悩みならぜひ一度
ヨモギ風呂をお試しください。