こんにちは!管理人のクラゲです。
お風呂の適温ってご存知ですか?
人それぞれお風呂にも好みがあり
- 江戸っ子が好みそうな「熱いお湯」が好きな人
- 体に負担をかけない「ぬるめのお湯」が好きな人
など、その人が気持ちいいと感じる温度は様々です。
しかし、人は陸の生物である以上
水(お湯)の温度次第で体に悪影響が起こる可能性もあります。
この記事では
そんなお風呂の「適温」についてご紹介していきます。
- お風呂の適温について
- 適温から外れたお風呂に入る影響・リスク
お風呂の適温(適正温度)ってどのくらい?
お風呂の適温がどの程度なのか考えていきましょう。
温泉や銭湯に行けばいろいろな温度のお風呂があります。
その中で
- 温度の高いお風呂を「熱湯風呂」
- 温度の低いお風呂を「水風呂」
と言い
お風呂の温度はおおよそ「17℃~50℃」の範囲に収まります。
ちなみに温泉の源泉温度については
温泉法と呼ばれる法律で以下のように定められています。
「25℃以上の源泉」を温泉と呼ぶ
(そのほか19ある特定成分の内、1つ以上が規定値以上のもの)
そのため源泉の最低温度は25℃となりますが、
日本一源泉温度が高いのは長崎県の小浜温泉で「105℃」だそうです。
では一般的なお風呂の適温というと
どの程度の湯温になるのでしょうか?
詳しく見ていきましょう。
一般的には40℃前後が適温
一般的に言われるお風呂の適温は「40℃前後」。
これには大きく2つの理由があります。
- 体温より高い温度(日本人の平均体温は36.89℃)
- 寒さや熱さ、痛みを感じたりしない温度
というのも、
人がぬるく感じる温度は「平熱から+2~3℃」
人が熱く感じる温度は「平熱から+5~6℃」
と言われており、
これを下回っても上回っても「痛み」として
感じやすくなってしまうからです。
そのため、
おおよそ人の平熱である「35~37℃」より
数度ほど高い「38~41℃」程度を
適温とする考えが一般的なのです。
ただし、これは人の平熱から考えた場合であり
条件次第で多少前後します
入浴時間や季節など条件次第で適温は変動する
お風呂の適温は一般的に「40℃前後」ですが、
入浴時間や浴室温度(季節)など
条件が変われば適温も変動します。
- 入浴時間
- 浴室温度
- 季節
- 体調
- 入浴剤の有無
- 湯量
- 入浴方法
人それぞれ、お風呂の好みはあると思うので
色々と条件を試し
ご自身で「心地よい」と感じるお風呂にしましょう。
ただ、
上記のお風呂の適温からズレてしまうと
体に悪影響が起きやすくなるので注意です。
42℃以上のお湯は体に悪影響が起こりやすい
40℃前後がお風呂の適温と呼ばれますが、
季節や浴室温度関係なく
42℃以上のお湯となると
体に悪影響が起きやすくなるので注意が必要です
というのも、
人の体はタンパク質でできているので
温度の高いお湯に浸かっていると
熱さが「痛み」に変わり、
加熱したステーキのように
固く「変性」してしまうリスクが出てくるから。
つまり火傷ですね。
人が火傷する温度は45℃以上といわれていますが
40℃~50℃の低温でも
暴露(接触)時間が長くなると
「低温火傷」になるリスクがあるので
お風呂の入りすぎにも注意が必要です。
その他にも”のぼせ”や”脱水”、”肌の乾燥”など
体に悪い影響が色々と起こるので
42℃以上のお風呂に入るのであれば
リスクを知った上で対策をして入るようにしましょう。
お風呂が低温になっても体に悪影響が起きやすい
40℃前後がお風呂の適温と呼ばれますが、
この温度から下の方にズレてしまった場合
どのような影響が起こるのでしょうか?
例えばプールの温度は22℃以上と言われており
日中、日差しのある中であれば特別問題は起こりません。
しかし、日が落ちて気温が下がると
体温を日光で温めることができなくなり
深部体温が下がって「低体温」になってしまうため
体を温められない状況での
低温の風呂はリスクが高いのです。
ちなみに、
銭湯などの温浴施設にある水風呂は
チラーと呼ばれる冷却装置で
水温を常温以下(17~18℃の場所が多い)に
冷やしているのすが、
低温になるほど冷たさが「痛み」に変わるので
長時間入っていることはできません。
>>>「水風呂の適正温度」
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42℃以上の熱いお風呂で起こる4つのリスク・デメリット
42℃以上の熱いお風呂に浸かっていると
どのような影響が起きるか見ていきましょう。
考えられるデメリットは大きく4つ。
それぞれ解説していきますね。
ちなみに、
水風呂に入ったときのデメリットについては
以下の記事でまとめているのでそちらをご覧ください。
>>>「水風呂のリスク・デメリット」
①皮脂が落ちすぎて肌が乾燥しやすくなる
人の皮膚には肌水分の蒸発を防ぐために
- 角質層が皮膚の一番外にある
- 皮脂が常に分泌されている
という機能があることで肌を健康な状態に保っています。
しかし、42℃以上の熱いお風呂だと
皮脂の溶けて落ちるスピードが速くなり
入浴時間が長いと
角質層が膨潤(ふやける)して弱くなってしまいます。
そうなると、
肌水分を保持することができず
入浴後、肌の乾燥が進んでしまうのです。
肌が乾燥すれば
外部からの刺激に弱くなり
”かゆみ”や”痛み”を感じやすくなる他、
アレルギー症状を起こしやすくなるとも言われています。
お風呂温度や入浴時間に関わらず、
入浴後はボディクリーム等で
肌を保湿するようにしましょう。
②のぼせや脱水、熱中症症状を起こす
42℃以上の熱いお風呂に入ると
短時間で体温が急上昇するため
のぼせや脱水症状を起こす他、
症状が重くなれば
熱中症となってしまう可能性があります
お風呂温度に関わらず、
お風呂前の水分補給をするとともに
入浴時間が長くなるのであれば
適宜、湯船から上がり休憩をするようにしましょう。
③心臓に負担がかかる
42℃以上のお風呂は
体温をあげると同時に交感神経を刺激し
- 血圧の上昇
- 心拍数の増加
- 浅く早い呼吸
等が起こるため、
外気温(浴室温度)と差があるほどに
心臓に負担がかかってしまいます。
冬場に問題となる「ヒートショック」も
お風呂と外気温の差によって
心臓や血管に負荷がかかることが原因で、
毎年1万9000人もの方が亡くなっているといわれています。
心臓や血管への負担を減らるためには
熱すぎるお風呂には入らないとともに、
浴室空調などを使い
温度差をなるべくなくすことが重要です。
④44~50℃のお湯で低温火傷に
一般的なお風呂温度は「17℃~50℃」程度ですが、
44~51℃(一説では40℃~)以上のものに
長時間接していると「低温火傷」になるといわれています。
火傷というと、
火や沸かしたての熱湯など
もっと温度の高いものに触れた時に
起こるものと思われがちですが、
実際は体温より「少し高い程度」の温度でも
低温火傷は起きてしまいます。
通常の火傷は皮膚表面で起こる一方、
低温火傷は皮膚の奥深く「皮下組織」で起こるため
通常の火傷とは違い
- 通常の火傷より治りが遅い
(重症化すると病院で治療をしても2週間以上はかかる) - 皮下組織が壊れた場合、治療するのに手術が必要。感染症にもかかりやすくなる
と言った特徴が低温火傷にはあります。
軽度の低温火傷であれば、
皮膚に赤みが出てヒリヒリとした痛みが出る程度ですが、
症状が重くなると
水ぶくれが発生し、強い痛みが出て
さらに重症化すると皮下組織が壊死し、
皮膚が黒色や褐色、白色に変色。
病院で治療しても2週間以上かかるといわれています。
では、どの程度の温度で
どのくらいの時間接していると低温火傷となってしまうのでしょうか。
次で解説していきますね。
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何℃何分が危険?低温火傷のリスク
人の皮膚は体温より高い温度に接しているほど
低温火傷となる可能性があります
- 70℃で1秒
- 60℃で1分間
- 50℃で3分間
- 42℃で6時間
低温火傷は人の体温より”少し”高い程度で起こります。
しかも、
接触する熱源の温度が高くなるにつれて
組織が損傷する時間が短縮される傾向にあり
基本的にはカイロ、湯たんぽなど
低温の暖房器具が原因ですが、
温度の高いお風呂に長風呂したことが原因で
低温火傷になった事例もあります。
特に、皮膚が薄い子どもや
熱に鈍感になっているお年寄りほど
火傷や低温火傷を起こす可能性が高いでのご注意ください。
お風呂温度の適温まとめ・関連記事
ご覧いただきありがとうございました。
この記事のポイントをまとめると以下の通りです
- お風呂の適温は一般的に「40℃前後」
- 季節や浴室温度など条件が変われば適温も変わる
- 適温を外れると体に悪影響が起こりやすい
- 42℃以上のお風呂は「肌の乾燥」「のぼせや脱水などの熱中症症状」「心臓への負担」「低温火傷」のリスクがある
スリミング目的で42℃以上のお風呂に入る場合は、
入浴時間は短めにしたり
バスタイム中に湯船から上がる休憩時間を作ることをオススメします。