こんにちは!管理人のクラゲです。
冬至の日に入れば「一年中風邪を引かない」と言われる柚子風呂ですが、
肌の弱い人によっては刺激を感じ、痛みやかゆみが出ることもあります。
一年を健康で過ごしてもらいたいと、
験を担ぐために、柚子風呂に赤ちゃんやお子さんを入れてあげたいと
お考えの親御さんもおられるのではないですか?
と、デリケートな赤ちゃんの肌に
柚子風呂は適しているか心配な方もおられるでしょう。
そこでこの記事では、刺激の原因に焦点を絞り
刺激のない柚子風呂の作り方をご紹介していきます。
- 柚子風呂とは
- 柚子風呂の刺激の原因
- 刺激の少ない柚子風呂の作り方
この記事が参考となりましたら幸いです。
柚子風呂とは?どんな意味がある?
柚子風呂とは柑橘系の果物である柚子(ゆず)を
お湯に浮かべたお風呂です。
冬至の日に柚子風呂に入ることで、
「一年間風邪を引かない」と言われており
古くからの習慣として根付いています。
柚子風呂の習慣が始まったのは、江戸時代と言われており
城下町の発展とともに銭湯の数が増え、
- 冬至→湯治(とうじ)
- ゆず→融通(ゆうずう)
をかけた語呂合わせから
『お湯に入って融通良く行きましょう』という意味もあり
徐々に柚子風呂に入る習慣が根付いていきました。
柚子自体にも、健康や美容に良い成分が多く含まれているので
柚子の栄養を肌から吸収することができる柚子風呂には様々な効果が期待できます。
柚子風呂は肌の弱い人だと刺激となることも
柚子風呂には健康や美容にいい成分が含まれていますが、
肌の弱い人には柚子風呂に入ると
ヒリヒリ・ピリピリする刺激を感じ
痛みやかゆみといった症状が現れることもあります。
詳しくは後述しますが、
柚子の成分の一つに
酸化すると皮膚に刺激を生んでしまう成分があるため
柚子風呂を作る際、
- 柚子の個数
- 柚子の下処理
- 入浴する人の肌質
を考慮しないと、肌に痛みやかゆみが出る可能性が高くなってしまいます。
赤ちゃんの柚子風呂デビューはいつから?
赤ちゃんが一年健康でいられるようにと、
験を担ぐために柚子風呂に入れてあげたいとお考えの親御さんも多いでしょう。
ただ、前述したように、
柚子には酸化すると肌に刺激となる成分が含まれる他、
赤ちゃんの皮膚は、大人の1/2~1/3ほどの厚みしかなく
皮脂の分泌量も少ないため、
刺激に弱く、傷つきやすい状態です。
一般的に、10~14歳の間に皮膚バリアー機能が成熟すると考えられているので
それ以前の年齢だと、せっかくの柚子風呂で肌トラブルを起こしてしまいかねません。
そのため、柚子風呂デビューに関して
「生後何か月頃からならOK」とははっきりとはお答えすることができません。
とは言え、赤ちゃんによっても個人差はあるので
”おむつかぶれ”や”あせも”ができにくい子であれば
「柚子風呂に挑戦してみてもいいのではないか」と考えます。
併せて、後述する「刺激の少ない柚子風呂の作り方」で紹介している方法もお試し下さい。
柚子風呂で肌がピリピリ・ヒリヒリとなる刺激の原因は?
柚子風呂で肌がピリピリ・ヒリヒリとして
痛みやかゆみを感じてしまうのは、
香り成分であるリモネンが酸化してできる
「ヒドロペロキシド」が原因である可能性が高いです。
ヒドロペロキシドには皮膚刺激性がある他、
リモネン自体に皮脂を落とす作用があるため刺激を感じやすくなります。
詳しくは以下記事で紹介していますので
興味ある方はご覧ください。
注意!柚子風呂でしてはいけない行為
柚子風呂で刺激を感じるような肌の弱い方は
以下の行為をすると、さらに刺激が強くなってしまうので注意が必要です。
以下の行為をしてしまうと、柚子風呂の入浴中に刺激が強くなってしまいます。
- 柚子風呂に入浴中、柚子を揉んで成分を出そうとする
- 柚子を搾った果汁で柚子風呂を作る
- 柚子の皮を傷つける
- ケガや傷があるときに柚子風呂に入浴する
赤ちゃんでも大丈夫!刺激の少ない柚子風呂の作り方
肌の弱い赤ちゃんやお子さんでも
安心して柚子風呂に入れてあげたい場合は、
柚子に果皮に含まれるリモネンの量をコントロールする必要があります。
リモネン自体は、果肉ではなく
果皮にある「油包(ゆほう)」と呼ばれる部屋に詰まっているので、
柚子の皮を使わないなど
ひと工夫をするだけで刺激の少ない柚子風呂にすることができます。
刺激を感じにくい柚子風呂を作るには以下の5つの方法があります。
- 柚子を丸ごと入れる
- 柚子の中身(果肉)だけ入れる
- 柚子を蒸す・茹でる
- 乾燥させた柚子の皮を使う
- 柚子を桶に入れて香りだけ楽しむ
柚子を丸ごと入れる
刺激を感じにくい柚子風呂を作る方法その①は「柚子を丸ごと使う」方法です。
いくつか注意点もありますが、やり方は簡単。
柚子の果皮にある油包を傷つけないように優しく水洗いし、
そのまま湯船に柚子を浮かべるだけです。
- 柚子の汚れを落とすため、優しく水ですすぐ
- 入浴する30分以上前にお風呂に入れる
(柚子の成分をお湯に溶かすため)
皮つきの柚子だと成分が溶け出にくいので5個以上がオススメ。
ただし柚子風呂で刺激を感じたことがあるなら個数を減らして下さい。
また、油包を傷つけてしまう可能性があるので、
- 入浴中に柚子を揉まない
- 強く柚子を洗わない
の2点に注意してください。
柚子の中身(果肉)だけ入れる
刺激を感じにくい柚子風呂を作る方法その②は「柚子の中身(果肉)だけ使う」方法です。
刺激成分であるヒドロペロキシドの元となるリモネンは
果皮に多く含まれているので、
果肉を使うことによって
皮膚に刺激を感じることなく柚子風呂を楽しむことができます。
ただし、柚子の香り成分の70~80%は油包に含まれるリモネンなので、
果肉だけをお風呂に入れた場合、香りが物足りないかもしれません。
そんな時は、
- 柚子の皮を桶や洗面器に入れてお風呂場に持ち込む
- 柚子の香りの入浴剤を併用する
と香りも楽しむことができますよ。
- 柚子の汚れを落とすため、優しく水ですすぐ
- 柚子の皮を剥き、果肉を取り出す
- 果肉に切れ目を入れ、目の細かい洗濯ネットなどに入れてお風呂に入れる
皮がない分、成分が出やすいので1~2個でOK
刺激成分の元となるリモネンは出ないので
多少、柚子を揉んでも大丈夫です。
ただし、
柚子の果肉を揉むと柚子の成分は出ますが
果肉が拡散してしまうので注意して下さい。
柚子を蒸す・茹でる
刺激を感じにくい柚子風呂を作る方法その③は「柚子を蒸す・茹でる」方法です。
刺激成分の元となるリモネンは、柚子の皮に入っているため、
柚子風呂として使う前に、蒸す・茹でることでリモネン量を減らし、
酸化してできるヒドロペロキシドの量も減らすことができます。
- 柚子の汚れを落とすため、優しく水ですすぐ
- 柚子の皮に切れ目を入れ、蒸し器などで蒸す or 熱湯でゆでる
- 柚子を目の細かいネットに入れてお風呂に浮かべる
柚子を蒸したり茹でることで、
油包に入っているリモネンが揮発or溶け出るため刺激を感じにくくなります。
長く蒸したり茹でると柚子の成分が出すぎてしまうため
茹でたり蒸す時間は5~10分ほどを目安としてください。
乾燥させた柚子の皮を使う
刺激を感じにくい柚子風呂を作る方法その④として
「乾燥させた柚子の皮を使う」方法もあります。
リモネンが含まれる柚子の皮を使う場合は、
事前によく乾燥させておくと、
揮発性成分であるリモネンが揮発していくので、
柚子風呂で刺激を感じにくくなります。
- 柚子の汚れを落とすため、優しく水ですすぐ
- 柚子の皮を剥き、中身は料理などに使う
- 柚子の皮を天日干しして、乾燥させる
- 乾燥した柚子の皮を、目の細かいネットに入れお風呂に浮かべる
柚子の皮は夏場なら1~2日程度。
冬なら4~5日程度で十分乾燥するでしょう。
また、果肉を含めて
柚子自体を薄く輪切りにしたものを天日干ししてもOK。
密封容器に乾燥材と共に入れておけば、常温で1週間ほど保存可能です。
柚子を桶に入れて香りだけ楽しむ
刺激を感じにくい柚子風呂を作る方法その⑤は
「柚子を桶に入れて香りだけ楽しむ」方法です。
柚子を浴槽に入れず、桶や洗面器に入れたお湯に浮かべることで
肌への刺激を心配することなく
柚子風呂の気分を味わうことができます。
- お湯のはった桶や洗面器に柚子を浮かべる
桶や洗面器に浮かべる柚子は切っても切らなくてもOK
個数が多いほど香りが楽しめます。
香りが足りないと感じたら、
柚子の香りの入浴剤と併用してもいいでしょう。
赤ちゃんでも大丈夫な柚子風呂のやり方まとめ
ご覧いただきありがとうございました。
この記事のポイントは以下の通りです。
- 柚子風呂に入ると「一年中風邪を引かない」などの言い伝えがある
- 柚子風呂が習慣として根付いたのは江戸時代から
- 肌の弱い人だと、柚子風呂で刺激を感じることがある
- 赤ちゃんは大人よりも肌が弱いので、刺激をなくす工夫をしなければ、柚子風呂で肌トラブル(痛み・かゆみ)を起こしてしまう可能性がある
- 柚子風呂の刺激を減らすには、香り成分であるリモネンの量をコントロールする必要がある
手間をかければ柚子風呂でも刺激を感じず
赤ちゃんでも安心して入浴させることも可能です。
赤ちゃんやお子さんの健やかな成長を願って
冬至の日に柚子風呂に入れてみてあげてください。