こんにちは!管理人のクラゲです。
私は毎日のバスタイムに、
いろんな種類の入浴剤を使っているのですが、
ある時、
と、疑問が浮かびました。
こんな疑問は管理人だけじゃないはず・・・
ということで実際に調べて
入浴剤の違いについてまとめてみました。
- 入浴剤・バスソルト・エプソムソルトの違い
- 入浴剤・バスソルト・エプソムソルトを混ぜるとどうなるか
入浴剤・バスソルト・エプソムソルトの違いは?
一口に入浴剤といっても
含まれている成分や目的とする効果効能によって
大きく以下の7種類に分類されます
- 無機塩類系入浴剤
- 炭酸ガス系入浴剤
- 薬用植物系入浴剤
- 酵素系入浴剤
- 清涼系(クール系)入浴剤
- スキンケア系入浴剤
- 複合系入浴剤
では、バスソルトやエプソムソルトとはどんな違いがあるのでしょうか?
ここからは名称や効果効能、価格や使い方など
その違いを順番に紹介紹介していきます。
名称の違い
まず初めに名称の違いについてみていきましょう。
入浴剤・バスソルト・エプソムソルトがそれぞれどんなものか
簡単に説明すると、
- 入浴剤:入浴の際、効果効能を期待してお風呂のお湯に入れるもの。天然の温泉による病気やけがの治療・健康保持増進といった効果を、温泉地に行かなくても自宅のお風呂場で気軽に体験できないかという考えから開発された。
- バスソルト:入浴剤の1種。塩化ナトリウム(塩)などの水溶性鉱物などから作られており、「天然塩を成分とするもの」と「硫酸マグネシウムを成分とするもの」の2種類に分けられる。
- エプソムソルト:硫酸マグネシウムを主成分とするバスソルトの1種。イギリスのロンドン南西にあるサリー州にある「エプソム」という町で、塩のような白い結晶として見つかったことから「エプソムソルト」という名前が付けられた。
以上のことから、
以下の図のように「入浴剤 > バスソルト > エプソムソルト」の関係になります。
バスソルトもエプソムソルトも”入浴剤”ですし
エプソムソルトを”バスソルト”といっても間違いではありません。
もっと言うと、
バスソルトやエプソムソルトの成分は「無機塩類」と呼ばれる
金属イオンと無機陰イオンからできた塩(ミネラル)ですので
無機塩類系の入浴剤の1種に
バスソルトとエプソムソルトが含まれているということになります。
効果効能の違い
次に効果効能の違いについてみていきましょう
前述したとおり、入浴剤は大きく7種に分類され
その効果効能は含まれている成分によって異なり、
配合されている成分としては、以下の表にまとめてあるように
大きく8種類に分類されます。
分類 | 配合目的 | 主な成分 |
①無機塩類 | 入浴による「温熱効果・清浄効果」を高めるほか、お湯を軟らかくするため。 | 炭酸ナトリウム、炭酸カルシウム、炭酸水素ナトリウム(重曹)、セスキ炭酸ナトリウム、塩化ナトリウム(食塩)、塩化カリウム、硫酸ナトリウム(芒硝)、硫酸マグネシウム(エプソムソルト))、メタケイ酸ナトリウムなど |
---|---|---|
②生薬類 | 入浴による「温熱効果」を高める。 | ウイキョウ、オウゴン、オウバク、カミツレ、コウボク、米発酵エキス、ジュウヤク、ショウブ、センキュウ、チンピ、トウキ、トウヒ、トウガラシ、ニンジン、ユズ、ヨモギ、ボウフウ、ハッカ葉、ショウキョウ、甘草、ケイヒなど |
③酵素類 | 皮膚を清浄にするため。 | パパイン、パンクレアチン、蛋白質分解酵素など |
④有機酸類 | 重曹等の炭酸塩と組み合せてお湯のpHを調整し、炭酸ガスを発生させるため。 | コハク酸、フマル酸、リンゴ酸、クエン酸、マレイン酸、酒石酸、乳酸など |
⑤保湿剤(油成分を含む) | 肌をしっとりさせるため。 | 液状ラノリン、ホホバ油、グリセリン、カゼイン、ステアリルアルコール、オリーブ油、大豆油、流動パラフィン、白色ワセリン、プロピレングリコール、脱脂粉乳、スクワラン、ハチミツ、ポリエチレングリコール、コメ胚芽油など |
⑥着色剤 | お湯に色をつけるため。 | リボフラビン(ビタミンB2)、カロチン、クロロフィル、色素[黄色202号-(1)、黄色4号、青色1号、緑色201号、緑色204号]など |
⑦香料 | 香り付けのため。 | オレンジ油、レモン油、ジャスミン油、ゆず油、シトラスなどの天然精油や合成香料 |
⑧その他 | 上記①~⑦以外の目的 | 無水ケイ酸、カンフル、サリチル酸メチル、テレビン油、メントール、デキストリン、酸化チタン、など |
バスソルトやエプソムソルトの主成分である無機塩類は
塩類が皮膚の表面の蛋白質と結合して膜を形成し、
この膜が身体の熱の放散を防ぐため
主に「温熱効果」を高める無機塩類系入浴剤として使用されます。
一方、入浴剤はというと
- 無機塩類以外の成分(生薬)を使用して温熱効果を高める「薬用植物系入浴剤」
- 肌の乾燥などのトラブル防止を目的とした「スキンケア入浴剤」
- たんぱく分解酵素による皮膚の清浄効果を目的とした「酵素系入浴剤」
- メントールやハッカ油を入れることで清涼感を得る「クール系入浴剤」
- 炭酸ガスの血管拡張作用を利用した「炭酸ガス系入浴剤」
- 複数の効果効能を期待していろいろ成分を配合した「複合系入浴剤」
といった、目的や効果に合わせた様々な入浴剤が存在します。
価格の違い
ここでは価格.comさんを参考に違いを見ていきます。
入浴剤の種類 | 例 | 価格(目安) |
無機塩類系入浴剤 |
|
|
炭酸ガス系入浴剤 |
|
|
薬用植物系入浴剤 |
|
|
酵素系入浴剤 |
|
|
清涼系(クール系)入浴剤 |
|
|
スキンケア系入浴剤 |
|
|
複合系入浴剤 |
|
|
※価格は2021年4月現在のもの
※あくまで目安です。配合成分やブランド等によって同じ入浴剤の種類でも価格は変動します。
上記の表でわかる価格の違いはというと、
商品によりますが、一回100円前後と価格にそこまで大きな差はありません。
ただし、薬用植物系入浴剤など、
配合成分が多かったり製造の手間やコストがかかる場合は
価格が高くなり、一回量が20~30gと全体量も少なめです。
一方、バスソルトやエプソムソルトといった
無機塩類系の入浴剤はというと、
「一回の使用量が多いが大容量で価格が安い」という特徴があり、
大容量で購入するほどランニングコスト安くなる傾向にあります。
これは、主成分である無機塩類の製造コストが安く
光量や着色料、保湿成分といった他の成分が含まれていないことで
価格が安く抑えられているのでしょう。
使い方の違い
使い方による違いも見ていきましょう。
とはいっても、
基本的な使い方は入浴剤もバスソルトもエプソムソルトも変わらず
浴槽のお湯200Lを目安に一回量を溶かす
だけです。
ただし、含まれている成分によっては
風呂釜を痛めたり
浴槽に汚れが付着しやすいといった傾向があり
掃除や機器のメンテナンスの手間がかかります
特に温泉成分の一つの「硫黄」や
バスソルトの「塩化ナトリウム(塩)」は
24時間風呂やエコキュートといった
風呂釜や追い炊き機の配管を劣化(腐食)させてしまうので
使用する際に注意が必要。
ただ、バスソルトの1種ですがエプソムソルト(硫酸マグネシウム)は
機器の配管を腐食するような成分ではないので
問題なく追い炊き等を行うことができます。
また、使い方として
バスソルトやエプソムソルトは
香料や着色料が含まれていないことが多いため
自身でエッセンシャルオイルやほかの入浴剤と混ぜるて
好みの香りや色、効果をプラスしたバスカクテル(カクテルバス)を作ることができます。
法律による違い
バスソルトもエプソムソルトも入浴剤の一つなので
法律上は「入浴剤」として扱われます。
そして入浴剤は『医薬品医療機器等法』(旧薬事法)により規制されており、
その使用目的や成分等により
- 化粧品(浴用化粧類)
- 医薬部外品
2つに分類されます。
このうち化粧品に分類される入浴剤は
医薬品医療機器等法(第2条第3項)によって
- (よごれをおとすことにより)皮膚を清浄にする
- 皮膚をすこやかに保つ
- 皮膚にうるおいを与える
等の化粧品の効能の範囲に限定された効能しか表示することができません。
一方、医薬部外品に分類される入浴剤は
医薬品医療機器等法(第2条第2項)によって
あせも・荒れ性・うちみ(打ち身)・肩のこり(肩の凝り)・くじき・神経痛・しっしん(湿しん)・しもやけ・痔・冷え症・腰痛・リウマチ・疲労回復・ひび・あかぎれ・産前産後の冷え症・にきび
の範囲と効能が決まっており、
さらに配合成分によっては
いんきん・たむし・水虫・ひぜん・かいせん
の効能も認められています。
ただし、こういった効果効能を表示するには
商品ごとに製造前に事前に届け出や申請が必要で
化粧品としてなら「化粧品製造販売業許可」が、
医薬部外品なら「医薬部外品製造販売業許可」が必要となります。
スポンサーリンク
入浴剤・バスソルト・エプソムソルトは混ぜても大丈夫?メリットやデメリットは?
と、好みの効果・香り・色とするために
「入浴剤を混ぜる」ことを考えている方もおられるでしょう。
管理人も入浴剤を混ぜたことがありますが、
入浴剤やバスソルトを複数混ぜ合わせると
何か問題はあるのでしょうか?
結論から言ってしまえば
メリット・デメリットを理解した上でなら
複数の入浴剤やバスソルトを混ぜても問題ありません。
入浴剤は基本的に
「医薬部外品」と「浴用化粧類」に分類され
薬のような短期間で強い作用は出ないように作られているので、
混ぜ合わせて使ったからと言って
ひどい副作用が出ることはありません。
ただ、後述するデメリットがあるので
その点には注意が必要です。
メリット①「効果をプラスできる」
入浴剤を混ぜるメリットその①は「効果をプラスできる」点です。
同じ入浴剤と言っても
目的とする効果は違うため
別々の効果の入浴剤同士を混ぜることで
効果をプラスすることができます。
<例>無機塩類系入浴剤×スキンケア系入浴剤
- スキンケア系入浴剤単体の時よりも「体が温まる・汗が出る」
- 無機塩類系入浴剤単体の時よりも「肌の乾燥を防ぐことができる」
ただ、配合成分の多い入浴剤だと
後述するデメリットもあるため
目的とする効果が違うなら
配合成分が少ない無機塩類系入浴剤
(エプソムソルトなど)をベースに
混ぜ合わせる入浴剤は1~2種程度に収めることをオススメします。
- 無機塩類系×スキンケア系
- 無機塩類系×酵素系
- 無機塩類系×発汗系
- 無機塩類系×炭酸ガス系
- クール系×クール系
- 発汗系×発汗系
- 炭酸ガス系×炭酸ガス系
etc.
なるべく効果や目的の近いもの同士を組み合わせた方がいい。
メリット②「香りをプラスできる」
入浴剤を混ぜるメリットその②は「香りをプラスできる」点です。
入浴剤の多くは香りがつけられていますが
バスソルトやエプソムソルトの場合
無香料のものも少なくありません。
中には着色料も入っていないものもあるので
「入浴剤を使っている気分になれない」といった声も多いです。
そんな不満を解決する方法として
「無香料の入浴剤×香り付き入浴剤」
で混ぜ合わせれば、好みの香りに調節するも可能。
ただし、
複数の香り付きの入浴剤を混ぜてしまうと
”香りの爆弾”になってしまうので
無香料の入浴剤をベースに混ぜるとしても1つ、
多くても2つにしておくのがいいでしょう。
エッセンシャルオイルを数滴たらすことでも
香りをプラスすることも可能です。
メリット③「お湯に色を付けられる」
入浴剤を混ぜるメリットその③は「お湯に色を付けられる」点です。
こちらも香りと同じく
入浴剤を入れてもお湯が無色透明のままだと
「入浴剤を使っている気分になれない」
という意見を解消することができます。
ただし複数の入浴剤を混ぜることで
後述するデメリット
「特性や効果が低下する可能性がある」が出る可能性も出てきます。
入浴剤の特性や効果を低下させず
色を追加するだけなら
「食用色素」をお湯に溶かすほうがいいかもしれません。
食用色素にも種類があります。
詳しくは以下の記事をご覧下さい
スポンサーリンク
デメリット①「特性や効果が低下する可能性がある」
入浴剤を混ぜるデメリットその①は
「特性や効果が低下する可能性がある」点です。
これは入浴剤メーカーである
バスクリンさんのQ&Aにも記載されており
複数の入浴剤を混ぜると、特性や効果が低下する可能性が出てきます。
入浴剤を2種類混ぜても大丈夫ですか?
異なった入浴剤を混ぜることはお避けください。
身体に害を及ぼすようなことはありませんが、各々の入浴剤の特性を損ねたり、また効能効果が低下するなどのおそれがあります。混ぜてご使用されることはお避けください。引用:バスクリン
基本的に、入浴剤はメーカーごとに
”単体”で使うことを想定されているため
複数の入浴剤と混ぜてしまうと
どんな効果が起こるのか把握しているわけではありません。
人体に強い害が起こるとは考えにくいですが、
アレルギー持ちの方や肌が弱い方には
刺激となることも考えられるので
心配な方は入浴剤の複数使用はやめたほうがいいでしょう。
特に医薬部外品の入浴剤同士は避けたほうが無難です。
もし入浴剤を混ぜて使用するとしても
エプソムソルトやバスソルトといった
配合成分が極力少ないものをベースに
プラスしたい特性(効果・色・香り)の入浴剤を
1つ2つ程度にしておきましょう。
デメリット②「追い炊き等の使用条件が変わる」
入浴剤を混ぜるデメリットその②は
「追い炊き等の使用条件が変わる」点です。
入浴剤の中には
追い炊き機や風呂釜を痛める成分が
配合されているものがあるため
使用条件の違う入浴剤を混ぜてしまうと
機器の劣化や汚れの原因になりかねません
<例>
- エプソムソルト:金属を錆びさせない「硫酸マグネシウム」単体
- 死海の塩:金属を錆びさせる「塩化ナトリウム」の他、数十種類ミネラルの塊
同じバスソルトに分類される
「エプソムソルト」と「死海の塩」ですが、
塩化ナトリウムの有無で追い炊き「可or不可」に分かれる
残り湯での洗濯も同様。
ですので、入浴剤を混ぜ合わせる際は、
残り湯での追い炊きや洗濯が
- 可能なもの同士
- 不可のもの同士
を組み合わせた方が無難です。
入浴剤を混ぜる場合は
使用条件が変わる可能性を念頭に置いておきましょう。
デメリット③「掃除の手間が増える」
入浴剤を混ぜるデメリットその③は
「掃除の手間が増える」点です。
とはいっても、
現在、市販されている入浴剤を同士を
混ぜ合わせたとしても
入浴後すぐに排水してすすぐなら
掃除にそれほど手間はかかりません。
問題となるのは
着色料や香料、保湿成分などを含んだものを
洗濯等に利用するためお湯を貯めたままにした時で
時間経過で浴槽に汚れが沈着する可能性が高くなってしまいます。
デメリット④「ランニングコストが増える」
入浴剤を混ぜるデメリットその④は
「ランニングコストが増える」点です。
人からもらったり、
懸賞等が当たったりで
家に入浴剤が余っている場合を除くと、
入浴剤を混ぜてつかうことは
単純に購入する入浴剤が増えるので
ランニングコストも増加します。
もし混ぜて使用するとしても
毎日ではなく週に一回など回数を制限するといいでしょう。
入浴剤・バスソルト・エプソムソルトの違いまとめ・関連記事
ご覧いただきありがとうございました。
この記事が少しでもあなたの疑問の解決に役立てられたのなら幸いです。