こんにちは!管理人のクラゲです。
お風呂で”のぼせた”ことってありますか?
自宅の浴槽とは違い、温泉や銭湯は
- お湯の温度が高く、湯量も多い
- 浴槽が大きい
- いろいろな種類のお風呂がある
であるため、自然と長湯しがち。
ですが、
42℃を超えるような高温のお風呂や
30分を超える時間お風呂に入っていると
入浴中にのぼせてしまい
めまい・ふらつきなどが起きて
気分が悪くなってしまうのですが、
”のぼせ”ってどんなメカニズムで起きるのでしょうか?
詳しく理解している人はいないと思います。
そこでこの記事では
お風呂での”のぼせ”について
原因や症状、対策方法をご紹介していきます。
- のぼせの原因と原因とメカニズム
- のぼせで起きる症状と対策法
この記事があなたのお役になてたのなら幸いです。
お風呂で”のぼせる”メカニズム!どんな状態?原因は?
のぼせを一言で表現するなら
お風呂の温度で起きる「軽度の熱中症」です。
汗による脱水が進み
体温調節がうまくできなくなる
熱中症の一歩か二歩手前に状態。
まずはお風呂での”のぼせ”のメカニズムについて見ていきましょう。
「血圧の急激な変化」と「体温上昇」でのぼせが起きる
お風呂でののぼせは
長湯するほど起きやすくなりますが、
その直接の原因は「血圧の急激な変化」にあります。
特に冬の場合、
体温を維持するため血管が収縮して
血圧が上がっている状態であるため、
お風呂による血圧の変化が大きくのぼせやすくなります。
- 寒い時期ほど体温を維持するために血管が収縮し血圧が高い
- 熱いお風呂に入ると、「交感神経の刺激 + 水圧」が加わり血圧が上がる
- 体が温まると温熱性の血管拡張が起き血圧が下がる
- 湯船から出ると、下半身に血液が集中。水圧もなくなるので血圧がさらに下がる
- 脳に十分な血液がいきわたらず、立ち眩みの症状が起きる
また、血圧の急激な変化がなくとも
お風呂に長く入り、
体温の上昇と発汗が長く続くほど、
- 温熱性の血管拡張がおこる
- 発汗を行うために皮膚への血流が増加する
- 循環血液量が減り臓器や脳に必要となる血液量の不足
- 水分補給が追いつかないと、体内の水分血圧の低下
- 発汗によってミネラルが不足すると、体温調節が効かなくなる
が起こり、
湯船から出る際に立ち眩みが起こる他
この状態が続けば「熱中症」の症状が現れます。
この時、症状が重くなるほど
脳への血液量も少なくなり
意識の低下が起きてしまうので注意が必要です。
そのため、お風呂のぼせは
の2つが組み合わさったものと考えられます。
入浴中ののぼせはどんな時に起こりやすい?
お風呂に長く入るほどのぼせやすくなりますが、
長湯以外にものぼせやすくなる条件があります。
- 42℃を超える高温のお風呂
- 30分を超える長湯
- 入浴前・入浴中の水分摂取不足
- 汗による脱水・ミネラルの不足
- 大人より発汗機能の発達していない子ども
- 温熱作用・発汗作用の高い温泉成分
- 貧血、運動不足、ストレスから自律神経が乱れている人
- 入浴前の水分補給にジュースやアルコール飲料を飲んだ人
上のポイントに記載した条件が重なりあうと
のぼせやすくなるので注意しましょう。
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のぼせるとどんな症状が起きる?
お風呂でのぼせてしまうと
どんな症状が起きるか見ていきましょう。
のぼせの症状は大きく2つの症状に分けることができます。
- 血圧の低下による症状
- 血圧の上昇による症状
入浴時の「血圧の低下による症状」
まずは血圧の低下による症状についてです。
血圧の低下は入浴の後半。
長く湯船に浸かっていると起こり、
温熱性の血管拡張や水圧からの解放
湯船から出る際の下半身への
血液の集中によって血圧が下がり
脳へ十分な血液が送られないと
起立性低血圧のような症状が起きます。
湯船から上がった数秒から数分以内に起こる
- めまい
- ふらつき
- 立ち眩み
- 倦怠感、疲労感
- 軽い意識障害
入浴時の「血圧の上昇による症状」
次に血圧の上昇による症状も見ていきましょう。
血圧の上昇は入浴の前半。
高温のお湯に浸かった直後や
水圧を受けて血圧が上昇した時に起こり、
心臓や脳、臓器の血管に
急激な血圧上昇が起きることで症状が起きます。
急激な血圧上昇によって
- 頭痛
- 吐き気、嘔吐
- 動悸
入浴による血圧上昇だけでは
それほど健康に影響はないかもしれませんが、
ここに血圧低下が加わり
血圧が乱高下すると「ヒートショック」が起こり
脳内出血や大動脈解離、
心筋梗塞、脳梗塞などの病気を起こすリスクも出てきます。
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入浴中にのぼせた時の対処方法
ここからは入浴中や入浴後に
のぼせが起きた時の対処法を見ていきましょう。
のぼせたときの基本は
- 無理に動かず安静に
- 手や足を冷やして体温を下げる
- 汗で失った水分とミネラルを補給する
の3ステップです。
もし自分ではなく他の人が
のぼせて倒れこんでしまったのなら
「熱中症の応急処置」をしてあげましょう
座ったり横になったりして安静にする
のぼせが起きたときは
脳へ十分な血液が送られていません。
そのため、めまいやふらつき
視界の暗転など立ち眩みに似た症状が出ているので、
まずは、倒れこんで
身体にけがをしないため
椅子に座ったり横になったりして
呼吸を落ち着け安静にしてください。
手や足、脇や頭を冷やす
椅子に座るなどして体を安静にできたら
手や足、脇や頭を
流水(シャワー)や濡らしたタオル
氷嚢などで冷やしましょう。
のぼせているときは
体温調節もうまくできないので
発汗以外の方法で体温を下げる必要があります。
体を冷やす際は、
いきなり全身に冷水をかけるのではなく
体の末端から冷やしていきましょう。
水分・ミネラルの補給
のぼせているときは
体温調節がうまく働かず
異常な発汗や体温上昇が起きているので
汗によって失われる
水分とミネラルを補給しましょう。
この時、体温も下げるために
冷たいスポーツドリンクや
冷たい経口補水液、食塩水がオススメ。
糖分の多いジュースやアルコール飲料は
水分補給には適しておらず
のぼせを悪化させてしまうのでNGです。
他の人がのぼせていたら「熱中症の応急処置」を
温泉や銭湯、自宅のお風呂場で
自分以外の人がのぼせていたら
熱中症も疑い「応急処置」をしましょう。
熱中症を疑うときの応急処置としては
以下のフローチャートが参考になります。
画像引用:環境省 熱中症予防情報サイト
1人でできることは限られますので
必ず周りの人や従業員の方に助けを求め
フローチャートに従い応急処置を行って下さい。
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お風呂でのぼせないための予防方法
お風呂でのぼせてしまわないために
のぼせの予防方法も確認しましょう。
湯船につかる前に「かかり湯(かぶり湯)」をする
お風呂場ののぼせは
血圧の急激な乱高下が原因。
血圧の急激な変化を起こさないために
湯船に浸かる前に、
頭からお湯をかぶる「かぶり湯」をして
冷えた体を体を温めておくと
のぼせ予防につながります。
水で濡らしたタオルを頭にのせる
昔から温泉や銭湯に行くと
頭にタオルをのせている人がいますが、
あれがのぼせの予防に効果的。
基本的にお風呂は「頭寒足熱」が原則で、
頭に熱がこもると
のぼせや熱中症のリスクが高まります。
そんな時に頭を冷やす目的で
水で濡らしたタオルを頭にのせれば
のぼせ予防に役立ちます。
この時、固く絞ったものよりも
水滴が滴らない程度に軽く絞ったものベスト。
また、冬の露天風呂のように
外気とお湯との温度差が激しく
入浴によって血圧が急上昇する場合は
お湯につけたタオルで頭を温めておくといいでしょう。
- 浴室温度の高い内風呂や夏の露天風呂の場合は「冷たいタオル」
- 浴室温度が低い内風呂や冬の露天風呂の場合は「熱いタオル」
高温のお湯に長時間入浴しない
のぼせは血圧の急激な乱高下でおこるため、
交感神経を刺激する
42℃以上の高温のお風呂を避けると
のぼせ予防につながります。
のぼせのしやすさは個人差もあるので
よくのぼせてしまうという方は
38~40℃のお湯で入浴するといいでしょう。
また、入浴時間については
お風呂温度や入浴方法によって変わりますが、
大体15~20分を目安にするといいでしょう。
入浴中にクールダウン休憩をはさむ
体温の上昇や発汗が続くことでも
のぼせや熱中症になるリスクがあるので
長時間入浴する場合は、
湯船から上がりクールダウンする
「休憩」を挟むようにすると
のぼせや熱中症防止になります。
水分補給をする
入浴時間・温度にもよりますが、
一回の入浴で800mlもの水分が失われるといわれています。
体の脱水は血圧を下げ
立ち眩みなどの症状が起きてしまうので、
のぼせ予防のために
入浴前・中・後の3回に分けて
失われる分の水分補給をするようにしましょう。
湯船から出るときゆっくり立ち上がる
入浴後、湯船から上がる際、
のぼせ予防のために
ゆっくりと立ち上がるようにしてください。
入浴によって血圧が下がっているときに
急に立ち上がってしまうと
脳まで血液を送れずめまいや立ち眩みが起きてしまいます。
急な起立によるめまいなどの症状は
「起立性低血圧」と呼ばれ
お風呂場以外の日常生活で起こりえることなので
注意しておきましょう。
お風呂でののぼせの原因と対策まとめ・関連記事
ご覧いただきありがとうございました。
この記事のポイントをまとめると以下のようになります。
- お風呂でののぼせは「体温上昇」と「急激な血圧の乱高下」が原因
- 血圧の乱高下は「めまいや立ち眩み」を起こし、体温の上昇は「熱中症症状」を起こすリスクがある
- のぼせを予防するなら、血圧の乱高下を防ぐことが大事
- 万が一、のぼせてしまったらまずは安静にし、体を冷やすようにしましょう。
自宅でののぼせは少ないでしょうが、
銭湯や温泉に行くと
普段長湯しない人も長く湯船に浸かってしまい
のぼせてしまうということも少なくありません。
もし長湯をするのなら
入浴中にクールダウンを挟むようにしましょう。