入浴雑学

塩化マグネシウム風呂の効果効能まとめ!最適な濃度や量・危険性を調査

こんにちは!管理人のクラゲです

前回「塩化マグネシウム風呂の風呂釜への影響
をお話ししたので

今回は
塩化マグネシウム風呂の効果効能・危険性
についてご紹介していきます。

この記事でわかること
  • 塩化マグネシウム(にがり)風呂の成分・効果効能
  • 塩化マグネシウムの最適な量・濃度
  • 塩化マグネシウム風呂の危険性

塩化マグネシウム(にがり)風呂の成分や効果効能

塩化マグネシウム風呂は主に
食品添加物にもなる”にがり”を
お湯に溶かして入浴するお風呂です

にがりには様々なミネラルが含まれますが
その中でも一番含有率が高いのが塩化マグネシウム(MgCl₂)です。

にがりの構成成分
構成成分構成割合
塩化マグネシウム18.99%
塩化カリウム3.54%
塩化ナトリウム2.48%
塩化カルシウム2.29%
リン0.1%
0.1%
亜鉛0.1%
マンガン0.01%

※にがりの成分割合は「きくや」さんのサイトを参考にしました。
※商品・製造法によって成分割合は変わります。

塩化マグネシウム風呂の効果効能を話す前に
まず言っておくことがあります。

塩化マグネシウム風呂に使う
にがり”や”にがり入浴剤”は
メーカーが医薬部外品の認可をとっておらず
明確な効果効能は記載されていません。

医薬部外品の許可をとっている入浴剤であれば、

あせも・荒れ性・うちみ(打ち身)・肩のこり(肩の凝り)・くじき・神経痛・しっしん(湿しん)・しもやけ・痔・冷え症・腰痛・リウマチ・疲労回復・ひび・あかぎれ・産前産後の冷え症・にきび

の範囲で効果効能がパッケージなどに記載されています。

そのため、ここで紹介する
塩化マグネシウム風呂の効果効能は

  • 成分から期待できる効果
  • 温泉の泉質別効果

となります

お風呂に入れるにがりの量や濃度次第では
ここで紹介した効果を感じられない可能性もあるのでご注意下さい。

成分から期待できる効果効能

先ほど紹介したように
塩化マグネシウム風呂にに使う”にがり”は

食塩を作る過程で
塩化ナトリウムや硫酸カルシウムを除去した
海洋ミネラルのが凝縮したものです。

そのため、

ミネラルで構成された”にがり”は
バスソルトや無機塩類系入浴剤と同様の効果が期待できます。

無機塩類系の入浴剤では
ミネラルが皮膚表面のタンパク質と結合し
体温の放散を防ぐ「保護膜」を作るため
体を温める温浴効果が高いのが特徴

さらに、にがりには

必須ミネラルであり
天然の保湿成分ともいわれる「マグネシウム
が豊富に含まれているので

  • 新陳代謝を高める
  • 肌のハリ・ツヤ・シワの改善、保湿効果
  • 乾燥肌・アトピー性皮膚炎の症状の緩和

などの効果も期待できます。

また、

海のミネラルたっぷりの”にがり”で
リフレッシュ効果や健康維持に効果的な
タラソテラピー(海洋療法)」もできますよ。

タラソテラピーとは、ギリシャ語の「タラサ(海)」とフランス語の「セラピー(療法)」からなる造語で、1967年にフランス人医師ラ・ボナディエール博士によって確立された自然療法です。(中略) 海水には細胞に働きかけるミネラルなど、豊富な栄養素が含まれています。生命の根源である海の力を取り入れることによって、体のリズムを整える働きが期待できます。

引用:SEVEN BEAUTY

泉質別の効果効能

前述したにがりの構成成分を見ると
その大部分を塩化物で構成されていることがわかります。

にがり構成成分上位4つ
  1. 塩化マグネシウム
  2. 塩化カリウム
  3. 塩化ナトリウム
  4. 塩化カルシウム

そのため、お湯に溶かした時の陰イオンが
塩化物イオン」であることが予測できるので

温泉の泉質別効能の内
塩化物泉」と似た効果効能が期待できると考えます。

塩化物泉とは、温泉水1kg中に溶存物質量(ガス性のものを除く)が1,000mg以上あり、陰イオンの主成分が塩化物イオンのものを指し、

塩化物泉はお湯に溶けている陽イオンによって

  • ナトリウムー塩化物泉
  • カルシウムー塩化物泉
  • マグネシウム―塩化物泉

等に分類される

この塩化物泉。

保温効果が高く湯冷めしにくいことが特徴で
熱の湯」と呼ばれ

すべての療養泉に適応される一般適応症以外に
以下の効能があるとされます。

使い方塩化物泉の効能
浴用一般適応症に加え
きりきず、末梢循環障害、冷え性、うつ状態、皮膚乾燥症
飲用萎縮性胃炎、便秘

化マグネシウム(にがり)風呂の適切な量・濃度は商品によって異なる

自宅で塩化マグネシウム風呂をする際
どの程度の”にがり”をいれたらいいのでしょうか?

結論から言えば、

塩化マグネシウムの濃度が2~50g程度の範囲

となります。

というのも、

その”にがり”や”にがり入浴剤”が
どのような製法か、どれくらいのミネラルが含まれるかで変わってきます。

にがりの製法は主に4つあり、製法によってミネラルの含有割合が異なる。にがりの製法は「塩化マグネシウム風呂の風呂釜への影響」記事で紹介しています

ですが、

そのにがりに
どの程度のミネラルが含まれるかは
私たちからはわかりません

ですので、浴用に使うことを前提とした
にがり入浴剤の使用量を目安に見ていくと
塩化マグネシウムの量がおよそ2~50g程度とわかります。

例①にがり温浴の場合(バスソルト)

三和通商さんが製造・販売する
にがり入浴剤「にがり温浴」を例に見ていきましょう。

にがり温浴はバスソルトのような
結晶状のにがりです

※結晶の形を比べるためにエプソムソルトと並べています。

このにがり温浴についても
含有量や成分割合は書かれていないため

おおよそ前述した構成割合と似ていると思われます。

にがりの構成成分
構成成分構成割合
塩化マグネシウム18.99%
塩化カリウム3.54%
塩化ナトリウム2.48%
塩化カルシウム2.29%
リン0.1%
0.1%
亜鉛0.1%
マンガン0.01%

※にがりの成分割合は「きくや」さんのサイトを参考にしました。

そんなにがり温浴の使い方は

入浴時に浴槽(約180~200リットル)へ
添付のスプーンすり切り1杯(約15g)を入れて入浴してください

となっています。

つまり、上記のにがり構成割合の表に当てはめると
15g × 18.99% = 約2.85g」と
塩化マグネシウムはおおよそ2~3g程度が含まれることがわかります。

バスソルト状の結晶の場合は
このような濃度のようですが
液体タイプのにがりについても見ていきましょう。

例②にがり温泉の場合(液体入浴剤)

にがり入浴剤には
液体タイプのものも存在します。

その一つが亀山堂さんが製造販売する「にがり温泉

イオン交換膜透析法という製法によって
他メーカーの15倍ほどの濃度がある
にがり成分を濃縮した液体を作り出しているそうです。

そんなにがり温泉の使い方は

一般家庭の浴槽にコップ一杯(100~180cc)を入れてください
約1000倍希釈が目安です

となっており、
また公式より成分割合が公開されています。

にがり温泉の成分割合

画像引用:亀山堂

 

そのため、にがり温泉を使った場合
お風呂には塩化マグネシウムが
27.5~49.5gほどが含まれることになります。

前述した、にがり温浴は「2~3g」だったので
にがり温泉が”他メーカーの15倍”というのは本当のようですね。

アトピーや肌荒れに効果がある濃度はどれくらい?

塩化マグネシウム(にがり)風呂に入ると
マグネシウムの効果で
乾燥肌やアトピーと言った肌荒れが改善するといわれています。

その時の濃度はどの程度かというと、
青山ヒフ科クリニックさんの報告が参考になります。

私はアトピー性皮膚炎の患者さんに塩化マグネシウム入りの入浴剤を使用していただいたところ、約5割の患者さんで症状の改善がみられました。(中略)

ステロイド以外のいろいろな外用剤を使用しても肌が真っ赤になっています。
この方に約1ヶ月間塩化マグネシウムの入浴剤を使用したところ、かゆみや赤みは全く消失してしまいました(図2)

入浴中のマグネシウムの濃度はわずか0.005%です。

引用:青山ヒフ科クリニック

細かい機序は青山ヒフ科クリニックさんで
解説されていますのでここでは省略しますが

0.005%のマグネシウムが含まれている
お風呂に1か月入浴するだけで
ステロイドも効果がなかったアトピーが改善していったという報告です

0.005%のマグネシウムというと、

お湯200リットルに対し、マグネシウムが「1g」含まれていればいいだけ

前述した亀山堂さんの「にがり温泉」には
100ml中に6.4gのマグネシウムが含まれるので

青山ヒフ科クリニックさんの報告通りなら
にがり温泉を使うだけで
十分にアトピーが改善されていくことになります

またマグネシウムには新陳代謝をあげたり
肌を保湿する効果も期待できるので
乾燥肌なんかにも効果があると考えられます。

塩化マグネシウム(にがり)風呂にはどんな危険性がある?

塩化マグネシウム(にがり)風呂には
湯冷めしないくらい体を温めたり
アトピーや乾燥肌などの肌荒れを改善する効果が期待できます。

ではそんな塩化マグネシウム風呂には
危険性はないのでしょうか?

結論から言ってしまえば

健康な人が塩化マグネシウム風呂に入っても
リスクらしいリスクはありません

ただし、健康な人でも

  • にがりが溶けたお湯を飲みすぎるとお腹が緩くなる
  • 傷があるとしみる

と言った可能性はある他、

以下のような人の場合

  • マグネシウムの排泄機能が低下してしまっている人
  • 治療としてマグネシウム剤を服用している人

高マグネシウム血症という症状を
起こしてしまう可能性が高くなるので注意は必要です。

具体的には以下のような方は
塩化マグネシウム風呂でリスクがあるため要注意。

塩化マグネシウム風呂でリスクが高くなる人
  • 腎臓に持病を持っている人(病気のステージによって変わる)
  • 腎臓に持病を持っていてマグネシウム塩の投与を受けている人
  • 胃痛や胃もたれでマグネシウム製剤(制酸薬)を使用している人
  • 心臓に持病を持っている人(マグネシウムは心機能を抑制する作用があるため)
  • 便秘症でマグネシウム製剤(緩下薬)を服用した人

上記の条件に当てはまる方でも
絶対に危険というわけではありませんが、

もし高マグネシウム血症になってしまうと
最悪の場合死亡してしまうことも・・・

高マグネシウム血症の症状
軽度の症状悪心、嘔吐、口渇、血圧低下、徐脈、皮膚潮紅、筋力低下、傾眠
重度の症状呼吸抑制、意識障害、不整脈、心停止

塩化マグネシウム風呂の効果効能まとめ・関連記事

ご覧いただきありがとうございました。

この記事のポイントは以下の通りです。

  • 塩化マグネシウム(にがり)風呂は「成分から期待できる効能」と「泉質別の効能」があると考えられる
  • 具体的には湯冷めしなくらい体をあたため、乾燥肌やアトピーと言った肌荒れに効果が期待できる
  • 健康な人が塩化マグネシウム風呂に入る分には危険性はないが、マグネシウムの排泄機能が衰えていたり、マグネシウム剤を使っている人だと「高マグネシウム血症」になるリスクはある

肌寒く乾燥する冬場こそ
塩化マグネシウム風呂が特に効果的。

にがりを使ってこの冬を快適に過ごしましょう

ABOUT ME
クラゲさん
現在までに100種ほどの入浴剤を体験。 ブログ収益を使って温泉巡りの旅を発信するのが目標のお風呂・温泉・入浴剤が大好きなクラゲ。